通夜振る舞いとは
通夜振る舞いとは、通夜の後に実施される会食のことです。単なる食事会とは異なり、用意された食事やお酒を囲み、みんなで思い出を語り合いながら故人を偲ぶことを目的の1つとしています。
また、喪家が弔問客や僧侶などに対する感謝の気持ちを示すことも、通夜振る舞いの大切な目的です。
通夜振る舞いと精進落としの違い
通夜振る舞いと混同されやすいものに、精進落としが挙げられます。しかし、以下の通り両者は別の目的をもって行われるものです。
- 通夜振る舞い:通夜の後に故人を偲び、喪家が弔問客や僧侶に感謝の気持ちを示す。参列者全員が参加。
- 精進落とし:初七日の法要後や火葬場から戻った際に通常の食事に戻す。僧侶や一部の親族のみが参加。
通夜振る舞いの料理
ここでは、通夜振る舞いの料理について一般例を解説します。
基本は大皿料理
料理の基本は、大皿料理です。通夜の弔問客について、人数を事前に予想することが難しいためです。
また、通夜振る舞いは1~2時間程度の短時間で終わることが多く、途中で退席する方がいることも、個別のお膳ではなく大皿でふるまう理由になっています。オードブルや軽食、寿司など、大人数で気軽につまみやすいものを大皿料理として出すことが基本です。
お祝いをイメージする料理は避ける
通夜振る舞いでは、お祝いをイメージする料理は避けます。元々は、忌明けまで肉や魚を食べることは避けるべきだと考えられていたためです。
現代ではそこまで厳格に考えられてはいませんが、鯛や伊勢海老などお祝いをイメージする料理は避けることを基本としています。
アルコールは宗教による
アルコールの有無は、宗教によって異なります。仏式の場合はアルコールが振る舞われることが一般的ですが、キリスト教の葬儀ではアルコールは振る舞われません。
アルコールが出る際には、ビールや日本酒などが一般的です。さらに車で来る人のためにノンアルコールビール、子どものためにジュースを用意することも一般的だといえます。
通夜振る舞いにかかる費用
通夜振る舞いにかかる費用の目安は、一人あたり2,000〜3,000円程度です。参加者の7割程度を人数の目安として、必要な量の料理を用意します。
通夜振る舞いを自宅で用意する方もいますが、現在では仕出し屋に依頼したり、葬儀社にお任せしたりすることも可能です。悩むようであれば、葬儀社に相談してみるとよいでしょう。
通夜振る舞いの流れ
ここでは、通夜振る舞いの流れについて解説します。
【一般的な流れ】
- 1. 通夜振る舞いの案内
- 2. 開式の挨拶
- 3. 会食
- 4. 閉式の挨拶
通夜振る舞いの案内
通夜振る舞いの案内が、まず行うべきこととして挙げられます。通常は通夜の終了時に喪主が案内するか、葬儀場のスタッフからアナウンスしてもらうかのどちらかです。
案内に従い、会場に移動します。席順はあらかじめ決めておくケースと決めないケースがあり、地域にもよりますが近年では決めておかないことが大半です。
開式の挨拶
開式の挨拶として、喪主が弔問客への感謝や振る舞いの趣旨の説明などを行います。挨拶の最後には、献杯が行われることもあります。右手に飲み物を持ち、喪主からの「献杯」の言葉に合わせて個人に献杯しましょう。
開式の挨拶の例
<例>
「本日はお忙しい中、通夜に足をお運びいただき誠にありがとうございました。
皆様においでいただき、○○(故人)も喜んでいることと存じます。
ささやかではございますが、食事を用意いたしました。
お時間の許す限り、食事をしていただきながら故人の生前の話などお聞かせいただければ幸いです。」
会食
喪主による開会の挨拶が終わった後、会食が始まります。同席した人と食事を共にし、故人の生前の話をすることが基本です。
故人を偲ぶことが目的であり、決して宴会ではないため、騒がないように静かに会食をします。親族に話しかけられた場合、遺族への配慮をしつつほかの席にも挨拶へ向かうことを想定し、短い会話で切り上げることが大切です。
閉式の挨拶
最後に、喪主より閉式の挨拶があります。参加者へのお礼の気持ちを伝え、今後の告別式や葬儀に関する案内を行うことが一般的です。宴会ではないため、参加者は閉式の挨拶後、速やかに帰宅することが重要でしょう。
閉式の挨拶の例
<例>
「皆様、本日は誠にありがとうございました。
お陰様をもちまして、滞りなく通夜を終了させていただくことができました。
名残り惜しくはございますが、忙しい方もいらっしゃいますことでしょうから、本日はこの辺で終了させていただきたいと存じます。」
なお、明日の告別式は○○にて○○時から行います。
何卒、よろしくお願いいたします。本日は、誠にありがとうございました。」
通夜振る舞いのマナー
ここでは、通夜振る舞いにおけるマナーについて解説します。
故人に関係ない話は控える
通夜振る舞いでは、故人に関係ない話は控えなくてはいけません。通夜振る舞いは単なる会食ではなく、故人を偲び遺族に労りの言葉をかける場であるためです。余計な話をしないようにしっかりと意識をして、節度を守って参加することが重要です。
忌み言葉を使用しない
通夜振る舞いでは忌み言葉の使用を避けます。通夜振る舞いは、葬儀の一環として行われる儀式であるからです。
食事をしてお酒も入ると、つい気持ちが緩んでしまうこともあります。しかし重ね言葉(いろいろ、さまざま、など)や「迷う」「追って」などの忌み言葉は、避けなくてはなりません。
まとめ
通夜振る舞いとは、故人を偲ぶことを主な目的として通夜の後に行われる会食のことです。料理やお酒を参加者で囲み、故人の生前の話をして偲びます。
通夜振る舞いの料理については自宅で用意する方もいますが、近年では葬儀社に用意してもらうことも可能です。故人を偲ぶことにより集中できるように、葬儀社に任せるのをおすすめします。
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