高校の食堂と売店で36年間勤務し、職場の責任職も任されていた母は、いつも元気で明るく振舞い、周囲への気遣いを忘れない真心溢れる頑張り屋でした。私にとってもどんな時も支えてくれた大きな存在でした。在職中は先生方や事務の皆さん、同僚の方など多くの方から信頼され、時には生徒さんの悩み相談にものっていたようです。最後まできちんと責任を全うし、退職する際には多くの方から贈り物をいただきました。その中でも、生徒の皆さんからプレゼントされたプリザーブドフラワーは今も華やかさを失うことなく、自宅に飾られています。
昨年夏の退職後、これから第二の人生を楽しもうとしていた矢先にガンが発覚。入院先で懸命の治療を続けましたが、今年の4月からは自宅療養へ。辛い中でも弱音も吐かず頑張りぬき、8月に家族全員に見守られながら73年の生涯を閉じました。
サン・ライフには祖父の葬儀でもお世話になり、偶然なことに父もサン・ライフメンバーズに加入していました。母が亡くなった時も迷わず連絡することができ、深夜にもかかわらずスタッフの小峰さんがすぐに自宅まで駆けつけてくれ、これからのことを一つひとつ丁寧に説明してくれました。母の身体を衛生的に保全してくれるエンバーミングを初めて知ったのもこの時でした。身体を保全する為の薬を使用するという話を聞いたときは、治療を続けた母を思い出してとても辛さを感じましたが、家族とよく相談をした上で母をキレイな姿で送り出せるようお願いしました。生前の面影を取り戻した母と再会できた時には、「やって良かったね」と家族で納得することができました。
コロナ禍での葬儀となりましたが、広い式場を用意してくれたお陰で、会葬した30名ほどの家族や親族も穏やかな気持ちで安心して母の旅立ちを見届けることができました。母は花が好きだったため、紫色の藤の花で彩られた棺の中で休ませてあげることができ、祭壇は色とりどりの花々で飾っていただきました。会葬してくれた方々への感謝と母への想いを伝えるオリジナル会葬礼状の文面には、私を含めた家族皆で感激。事前の聞き取り電話では、母への想いをたくさん話してしまったのですが、プロのライターさんが見事に素敵な文章にまとめてくれました。また、通夜・忌中料理には親族らも絶賛。温かい料理を温かいまま提供してくれたので、とても美味しくいただくことができました。
通夜と告別式の2日間を担当してくれたスタッフの鈴木さんは気さくで相談しやすい方で、会場設営から一貫して私たち家族に親身に寄り添ってくれました。打合せの際に母の好物を聞かれ、その際に何気なくお答えした地元で人気な甘味処のみたらし団子が、式の当日に母の霊前へたくさん供えられているのを見た時は思わずビックリ。スタッフ間での連携がしっかり図れていることが理解でき、プロの仕事を実感しました。通夜後はそのまま施設に宿泊しましたが、ホテルのような設えで、モニターに終夜映し出された母との思い出の写真を傍らに感じながら、父と2人でゆっくり過ごすことができました。
家族で精いっぱい送り出してあげたいと思っていた中で、私をはじめ家族全員がその想いを叶えることが出来たと感じています。母もきっと大切な家族や親族の手によってお棺の中できれいな花々に囲まれたことを、嬉しく、そして寂しくなく旅立てると感じていたことでしょう。母の葬儀をサン・ライフにお願いして本当に良かったと思います。ありがとうございました。
