近年需要が増加している散骨。それに伴いお墓を持たない選択する人も増え、供養の形が様々になっています。今回はその中でも身近に故人様を感じることのできる遺骨アクセサリーや手元供養品について解説していきます。
散骨とは?
散骨とは粉末状にした遺骨を海や山などの自然に還す埋葬方法のことです。近年では宗教やしきたりに捉われないことや、お墓の継承者がいないことによる墓じまいが増えたことによって、散骨を希望される方が増えています。散骨は海の散骨、山の散骨、空の散骨といった種類があり、生前自然が好きだった故人様やご家族のご希望で行う方も増えています。
全てを散骨すると手元に何も残らない
遺骨をすべて散骨した場合、手元に何も残りません。遺骨は火葬後に唯一形として残るものです。心のよりどころが無くなってしまった、手を合わせる対象が無くなってしまったという後悔をしてしまう前に、分骨をして一部の遺骨を別の場所に納骨したり、手元に残しておくことも検討しましょう。
▽散骨における後悔と対処法を紹介しています
分骨
分骨とはご遺骨を二つ以上の骨壺などに分けて複数の場所で保管することです。お墓に納骨する場合にも、遺骨の一部は自宅で手元供養をしたいという方や、家族が離れて暮らしており、それぞれ違う場所にお墓がある場合などに分骨をします。
散骨を希望される場合には、すべての遺骨を散骨するのではなく、一部を手元に置いて自宅等で供養するいわゆる「手元供養」のために、分骨をされるケースもあります。
供養の仕方により、分骨の仕方も異なりますので事前に検討しておくとよいでしょう。
手元供養とは?
手元供養とは一部、またはすべての遺骨を自宅など身近な場所で保管する供養の形です。手元供養に特に決まった形はなく、手元供養も多様化し様々な手元供養品があるため、ご家族それぞれの生活様式に合わせた供養の形をとることができます。
手元供養のメリット
大切な方を身近に感じることができる
手元供養は自宅での供養や、アクセサリーなどを身に着けて供養するため、お墓に納骨してお墓参りに行くという供養の形よりも、大切な故人様を常に身近に感じることができます。また、一部をお墓に納骨をしたり散骨をして、一部を手元に残した場合は身近に感じることもでき、お墓や散骨をした場所でも故人様を思うことができます。
費用や負担を減らすことができる
お墓を新しく建てるとなるとかなりの費用が掛かります。手元供養であればその費用を抑えることができます。また、お墓の維持費や管理などの負担も子供や孫の世代にかかってしまう可能性があるため、手元供養であればその心配もいりません。
手元供養品にはインテリアに調和するようなものやコンパクトなものもあり、自宅での保管場所を気にしなくて良い点もメリットといえます。
手元供養のデメリット
周囲に受け入れられない可能性がある
手元供養という供養の形はお墓の文化と比べるとまだ新しく、自宅に遺骨、遺灰を保管しておくことや、お墓に納骨をしないことに対しての理解が得られなければ、周囲からの反対を受けてしまうかもしれません。家族や親戚が納得したうえで手元供養の形をとる判断をしましょう。
紛失や劣化のリスクがある
身に着けるアクセサリータイプのものやキーホルダーなどの場合、紛失するリスクが高まります。故障や劣化により哀しい思いをしてしまうかもしれません。そうならないように管理をする必要があります。また、遺骨にカビが生えてしまうトラブルが起こってしまうことがあります。保管場所や管理に注意が必要な点がデメリットとなります。
遺骨アクセサリー
遺骨アクセサリーとは
遺骨アクセサリーは遺骨をアクセサリーの一部として加工したものになります。身に着けることができるため出かけているときも故人様を感じ、想うことができます。
ペンダント・ネックレス
ペンダント・ネックレスタイプのものは遺骨アクセサリーの中でも身につけやすく人気が高いです。ペンダントトップに遺骨や遺灰を収めています。素材や形の種類も豊富で、自分に合うものを選ぶことができる魅力があります。
ブレスレット
遺骨や遺灰を収めることができるブレスレットです。ペンダントと同様に種類や素材が豊富です。数珠タイプもあるため、男性でもつけやすいものを見つけることができるでしょう。
リング
遺骨や遺灰を収めることのできるリングです。他のアクセサリーと比べて納めることのできる遺骨・遺灰は少ないもののあまり目立たず着けることができ、指につけることで目に入りやすく、より身近に感じることのできるアクセサリーです。
キーホルダー
カプセルの中に遺骨や遺灰を収めたキーホルダーです。いつも持ち歩いているものにつけたりすることでアクセサリーを身に着けることができない時でも持ち歩くことができます。あまり大きなものではないため、落としてしまったり失くしてしまわないように注意が必要です。
ダイヤモンド
遺骨や遺灰を加工して作る人工のダイヤモンドです。2000年代にアメリカで始まったサービスで、日本ではまだ人工ダイヤモンドに加工できるところはありませんが、国内の専門業者から海外の業者に依頼するという流れで作ることが可能です。
その他の手元供養品
アクセサリーのように持ち運ぶ、身に着けることのできる手元供養品もあれば、自宅で毎日手を合わせたり、自宅にあることで、家に帰れば故人様を感じることができる手元供養品があります。
小型骨壺
ご遺骨の一部や形見のお品などを収めることができる小型の骨壺です。小型なので様々な置き場所を選ぶことができます。種類も豊富で、インテリアに合うものを選ぶこともできます。
小型仏壇
インテリアに馴染むものや、卓上に置くことのできるサイズのものがあります。宗教観にとらわれない自由な供養の需要が増えるにつれ、新しいデザインや形のものが増えています。
オルゴール
遺骨を納めておくことのできるオルゴールです。仏壇として飾らずとも、たまに開けて曲を聴くことで、自宅で故人様を感じることができます。
遺骨アクセサリーは自分で作れる?
遺骨アクセサリーは特別な加工を行わないものであれば、カプセルに遺骨を入れて身に着けたり、一部を遺骨を入れることのできるものに変えるといったやり方で、自分で作成することもできます。しかしそのままの遺骨は大きく入れられないため、遺骨を粉末状にする粉骨が必要になります。ただ、粉骨を個人で行うと危険です。火葬した遺骨には発がん性物質の六価クロムが含まれている可能性があります。業者は粉骨する際に無害化の処理を行い、安全に粉骨をしますので、粉骨は業者に頼むようにしましょう。
まとめ
遺骨アクセサリー、手元供養品について解説しました。日ごろから身近に故人様を感じ、想うことができる手元供養。種類も多く、それぞれの希望やイメージにあった供養の方法を選ぶことができます。家族や親戚の理解を得て、後悔せずに手元供養という形をとることが大切です。
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