佐賀県出身の父は普段から多くを語らず、ひたむきに働いて家族を支えてくれました。幼い頃はその寡黙さを厳格に感じることもありましたが、振り返ると家族思いで温かい人だったと感じます。定年まで仕事を続け、その後は第二の人生を謳歌していました。趣味の1つである日曜大工では、業者が使うような工具や部材などで屋根上にウッドデッキを作ってしまうほど、職人顔負けの腕前でした。旅行も好きで、夫婦で登山に行ったり、時には車で北海道全土を1人で旅することもありました。孫が生まれてからはすっかり優しいおじいちゃんとなり、帰省の度に孫に会うことを楽しみにしていました。元々難病を抱えており、定期的に通院していた中で胃ガンが発見。自宅で闘病の末に80歳で息を引き取りました。
エンバーミングで元気だった頃の父に
父のことを友人に相談したところ、サン・ライフさんを紹介してもらいました。もしもの時に備えてサン・ライフメンバーズに加入した直後に父の病状が悪化し、1か月ほどで亡くなってしまったため、友人には本当に助けられました。
式まで数日ほど期間が空いてしまうため、身体を衛生的に保全してくれるエンバーミングをお願いしました。エンバーミングに関しては、会社の上司から「親の葬儀で経験したが、やって良かった」という話を聞いたことも決め手の1つとなりました。施術後に自宅へ戻ってきた父は、肌の色つやが良くなり、普段通り眠っているかのような安らかな表情で本当に驚きました。特に母は普段から近くで父の様子を見ていましたので「本当に良くしてくれた」と感極まった様子でした。施術の選択をして本当に良かったと思います。
葬儀に参列する経験が少なく、ましてや喪主は初めてのことで不安でしたが、担当の金子さんは分かりやすく丁寧に説明していただきました。また、些細な質問でも親身になってお答えいただき感謝の気持ちでいっぱいです。
皆で握ったおにぎりをお供え
納棺の際には、金子さんが旅支度の意味合いを1つ1つ丁寧に説明してくださり、親族一同、とても感心しました。式の中で特に驚いたことは、父の好物のウナギが入った炊き込みご飯が用意され、家族皆でおにぎりを作る提案をいただいたことです。金子さんには小さな孫も一緒に作ることができるよう配慮していただき、思い出話に花を咲かせながら手作りのおにぎりを父へ供えることができました。参列した父の兄夫婦も「葬儀でこんなことまでしてくれるのか」と強い印象を受けたようです。
また、父が趣味で撮影していた旅行写真を式場の様々な場所に飾っていただいたことも感謝しています。帰省する度に父から旅の話はよく聞いていましたが、式場に飾る思い出の写真を整理していたところ、想像よりも多くの旅行写真が見つかり、改めて父の旅行好きな一面を知る機会にもなりました。
サン・ライフの皆さんのおかげで、アットホームな雰囲気の中で安心して父の見送りができました。本当にありがとうございました。