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身内が亡くなってからの流れは? 葬儀までの日数や段取りを解説

身内が亡くなってからの流れは? 葬儀までの日数や段取りを解説
身内が亡くなってからの流れは? 葬儀までの日数や段取りを解説
作成日:2024/10/22 最終更新日:2024/10/28

身内が亡くなった際、喪主になった経験がない方であれば、具体的にどのような流れで執り行えば良いのか迷ってしまうでしょう。いざというときに備えて、亡くなってから葬儀を行うまでの流れを大まかに把握しておくことが大切です。

そこで本記事では、身内が亡くなってから葬儀を執り行うまでの手続き、段取りを解説します。身内が亡くなった場合に何をどのようにすれば良いか分からず不安を抱えている方は、ぜひ参考にしてください。

亡くなってから最初に行うこと


身内が亡くなったとなると、最初に何をすべきか戸惑う方は多いでしょう。そこで亡くなってからすぐに行うべきことを2点紹介します。共通して覚えておくべきことは、死亡診断書または死体検案書を発行してもらうことです。

自宅で亡くなったとき

自宅で亡くなった場合は、すぐにかかりつけの主治医に連絡して来てもらい、死亡診断書を書いてもらうのが一般的です。主治医であれば、故人の既往歴や症状を熟知しているため、正確な死亡診断書を作成してもらえます。

かかりつけの主治医がいない場合や連絡がつかない場合は、警察を呼ぶことになります。突然死や事故死、自死や事件性がないかを判断するため、警察による検視・検死を経なければなりません。警察が到着するまでは、ご遺体には触れないよう気を付けましょう。検視・検死が終わったら、警察医や監察医から死体検案書を発行してもらいます。

なお死亡したかどうか身内だけでは判断できない場合や、蘇生する可能性がある場合は、救急車を呼びます。

病院で亡くなったとき

病院で亡くなった場合は、死亡当日または翌日までに医師から死亡診断書を発行してもらうのが一般的です。亡くなったらすぐに医師による死亡確認が行われ、医師や看護師による処置が施されます。

死亡診断書は、火葬や納骨の手続きの際に必要です。火葬許可証をもらうためには、役所に死亡届・死亡診断書を提出する必要があります。保険や年金などの手続きで死亡診断書が必要な場合は、病院で再発行してもらいましょう。病院によって異なりますが、再発行するには手数料がかかります。場合によってはコピーで良いケースがあるので、何枚かコピーをとって保管しましょう。

亡くなってから葬儀までの流れ|1日目

身内が亡くなってから葬儀までの1日目の流れを解説します。亡くなってすぐの間は、葬儀社と綿密に連絡を取り合う必要があります。大切な人が亡くなり精神的につらいかもしれませんが、故人や遺族のために葬儀社としっかり連携しましょう。

ご遺体の搬送・安置

死亡診断書または死体検案書を受け取ったら葬儀社に連絡し、ご遺体の搬送を依頼しましょう。ご遺体を搬送できるのは、国土交通省から許可を受けた事業者のみです。許可を受けた葬儀社職員が、ご遺体を安全に搬送してくれます。

搬送先は葬儀社の霊安室または自宅が一般的です。搬送後、葬儀を行うまでの間は、搬送先の場所にご遺体を安置します。もし自宅から遠方で亡くなった場合は、飛行機や船舶を使ってご遺体を搬送することになります。

ご遺体の搬送と安置は、葬儀社と連携しながら丁寧に対応することが重要です。もし依頼する葬儀社を事前に決めていなかった場合は、病院と提携している葬儀社に依頼できますが、その場合は紹介料がかかります。

葬儀社と葬儀の打ち合わせ

故人の葬儀を執り行うために、まずは家族と打ち合わせをして、葬儀社や予算を決めましょう。葬儀を依頼する業者が決まったら、葬儀の日時や内容について詳しく打ち合わせするための日程調整をします。

葬儀社との打ち合わせでは、主に以下の項目に関して話し合います。

  • 葬儀の形式(宗教、会葬者数など)
  • 告別式の日時と場所
  • 葬列の順序や役割分担
  • 祭壇の飾り付けや供花の手配
  • 葬儀費用の見積もりと支払い方法など

葬儀社と一気に話を詰めるのは大変なので、事前に家族間で話し合っておきましょう。その後、葬儀社と打ち合わせをし、故人や遺族の意向をできるだけ反映させることが大切です。分からないことや不安な点、要望などがあれば都度葬儀社のスタッフに確認します。

また打ち合わせ内容や所要時間などを詳しく知りたい方は下記をご覧ください。

>>葬儀社との打ち合わせ内容や服装は?所要時間や注意点を解説

お坊さんの手配

葬儀の準備として、菩提寺のお坊さんに連絡を取り、読経と戒名付与の日程を調整します。お坊さんの予定を確認し、葬儀のスケジュールに合わせて来ていただけるよう手配します。

菩提寺との付き合いがない場合や、従来の檀家制度にとらわれたくない場合は、希望の宗派のお坊さんを手配してくれるサービスを選択することも可能です。全国各地のお坊さんの中から、葬儀の日程などの希望条件に合う方を手配してもらえます。

家族や身内へ訃報連絡を入れる

身内が亡くなったら、家族や親族、故人の友人知人、職場関係者へ訃報連絡を入れます。生前親しくしていた人への連絡は、喪主の責務の一つです。亡くなった事実や葬儀のスケジュールなどに関して、できるだけ早めに連絡を入れましょう。

連絡手段は、電話で直接伝えるのが一般的です。身内が亡くなった直後は気持ちが落ち着かない場合もありますが、訃報連絡はできるだけ丁寧かつ厳かに伝えるようにしましょう。

葬儀は親族やごく親しい方たちのみで執り行う家族葬という選択肢もあります。家族葬の場合は、あらかじめ葬儀に参列してもらう方をリストアップしてから連絡します。葬儀に呼べなかった方に対しては、家族葬が終わった後に連絡するのが一般的なマナーです。

また家族葬の訃報連絡について、さらに詳しく知りたい方は下記をご覧ください。

>>【例文あり】家族葬で訃報のお知らせにマナーはある?タイミングや注意点を解説

亡くなってから葬儀までの流れ|2日目

以下では、身内が亡くなってから2日目の流れを解説します。2日目は家族や親族、友人知人が最後に故人と過ごす大切な時間です。納棺の儀や通夜、通夜振る舞いを通して、故人への感謝の気持ちを共有することが大切です。

納棺(のうかん)の儀を行う

納棺の儀とは、「末期(まつご)の水」「湯かん(ゆかん)」「死化粧」「死装束」「ご遺体・副葬品の納棺」という一連の流れを執り行うことです。

末期の水とは、故人の口に水を含ませる儀式のことです。家族や親族が寄り添い、水を含ませることで、穏やかな最期を迎えられるように支える意味合いがあります。末期の水のタイミングは、病院では医療スタッフが指示してくれるので安心してください。

また湯かんとは、故人の身体を清潔にするケアのことで、亡くなった直後に行われます。ご遺体を丁寧にケアし、安らかな旅立ちへと備えます。同じく死化粧と死装束も、故人がきれいな状態で安心して旅立てるようにするための準備です。

故人が旅立つための準備ができたら、副葬品と共にご遺体を納棺します。納棺の儀は、故人への最後の敬意を表す大切な時間です。納棺の儀は家族や親族が集うことで喪失の悲しみを共有し、支え合う時間でもあります。

通夜・通夜振る舞いを行う

2日目は夕方6時頃から通夜を始めます。通夜は家族や親族、知人が故人と最期の別れをする儀式です。約2〜3時間かけて行われます。

通夜振る舞いは、通夜の後に行われる食事会です。お坊さんや参列者を別室に招き、故人と最期の食事を共にします。参列者が一堂に会し、故人への感謝の気持ちを伝える意味があります。また喪失の悲しみを共有し、共に支え合うことにつながるのも通夜振る舞いの大切な意義です。

通夜振る舞いで出す料理は、大人数が食べやすい大皿料理や寿司、サンドウィッチなどが定番です。小さな子どもでも食べられるメニューを用意しておくと良いでしょう。また故人が好んで食べたり飲んだりしていたメニューを選ぶこともあります。

通夜振る舞いは地域によって、食事会ではなくお菓子などを持ち帰るパターンもあります。

亡くなってから葬儀までの流れ|3日目


身内が亡くなってから3日目の流れを解説します。3日目は主に葬儀・告別式、出棺、火葬・お骨上げといった儀式が中心です。また故人が亡くなってから7日目に行う初七日法要や精進落としに関しても説明します。

葬儀・告別式

葬儀とは故人のご遺体に敬意を表し、家族や親族、知人が参列して故人を送り出す儀式のことです。大まかな流れは、僧侶入場、読経、弔事・弔電、焼香、僧侶退場、閉式が一般的です。葬儀は通夜の翌日の昼間に、1〜3時間ほどかけて執り行われます。焼香の方法や回数などは宗派によって異なるため、事前に確認しておきましょう。

一方で告別式とは、故人と最後の別れをする式典のことです。一般的には葬儀の直後に行われ、焼香や祈祷、献花などを内容とします。ただし葬儀と明確に区別する必要はなく、広く葬儀の中に告別式があるという意味合いで使われることがほとんどです。

出棺

出棺とは、葬儀・告別式の後にご遺体を火葬場まで運ぶことを指します。出棺の際は喪主が位牌を持ち、喪主の次につながりの深い親族が遺影を持っていくのが一般的です。故人とのつながりが深ければ、遺影を持つのは子どもでも構いません。

ご遺体を納めた棺はかなりの重量となるため、参列者や葬儀社スタッフ数人で運び、車に乗せます。運び出すときも車に乗せるときも足側が先に来るようにします。これは故人が家に戻れないようにするための習わしです。

棺を寝台車に納めたら、喪主または代表者が参列者に対して挨拶をし、その後火葬場に出発します。

火葬・お骨上げ

火葬とは、ご遺体を焼却する葬送方法です。またお骨上げとは、火葬後に遺族が箸で遺骨を拾い上げ、骨壺に入れる儀式です。

火葬からお骨上げまでの流れは、出棺、火葬場到着、納めの式、火葬、お骨上げの順に行います。まず火葬場に着いたらスタッフに「火葬許可証」を提出し、納めの式を行います。納めの式とは、火葬炉の前に棺を安置し、位牌と遺影を飾り、僧侶の読経と参列者の焼香を行う儀式です。

続いて、棺を火葬炉へ納めて火葬を行います。約1〜2時間かかるため、その間参列者は控室で待機します。火葬が終わったら、拾骨室でお骨上げの儀式を執り行い、最後に埋葬許可証と骨壷を受け取り完了です。

初七日法要

初七日法要は、故人が亡くなってから7日目に行う法要を指します。故人の冥福を祈り、遺族の心を慰めることが目的です。亡くなったばかりの故人の魂を悼み、遺された家族の深い悲しみを慰めるための大切な儀式です。

初七日法要は、導師(僧侶)の読経から始まります。そして葬儀・告別式と同様に、参列者が順番に焼香します。所要時間は30分〜1時間程度で、日中に行われるのが一般的です。

亡くなってから7日目にどうしても遺族・参列者の都合がつかず日程調整が難しい場合は、日程を繰り上げて葬儀当日に初七日法要を組み込むことも可能です。

精進落とし

精進落としとは、初七日法要や火葬後に行われる食事会のことで、精進期間が明けた後の最初の食事を意味します。法要に足を運んでくれた僧侶や参列者への感謝の気持ちを込めて会食の場を設けます。

精進落としでは、参列者全員で故人を偲びながら食事を共にし、故人への感謝の気持ちを表すことで、遺族の心の慰めとすることが大切です。精進落としでの席順は、僧侶が最上座、参列者が上座、喪主や遺族が下座とするのがマナーとされています。

精進落としの所要時間は、多くの場合1〜2時間程度です。もし僧侶から参加辞退を申し出られた場合は、表書きに「御膳料」や「御食事代」と書かれたお食事代を渡します。相場は5000円〜1万円程度と考えておきましょう。

また「精進」についてさらに詳しく知りたい方は下記をご覧ください。

>>ご葬儀が終わった後の残されたご家族の「精進」とは?

葬儀の日数を2日にする場合の流れ

通常、故人が亡くなってから葬儀を終えるまでには3日かかるのが一般的ですが、事情がある場合は2日間で行うことも可能です。以下では2日にする場合の流れを説明します。通常よりも1日少ないため、よりスムーズな進行が求められます。

1日目お通夜

1日目に通夜を執り行う場合、家族・親族のみで行う仮通夜は省略されます。まずはご遺体を通夜の会場へ搬送し、昼頃には納棺の儀を行ってから棺を祭壇へ安置して通夜の準備をします。

続いて夕方6時頃には通夜を執り行うため、遅くとも17時までには親族が集合し、17時半頃までには参列者の受け付けを開始できるようにしましょう。

約1時間で通夜を終えたら、通夜振る舞いを行います。時間がない場合や極端に夜遅くなってしまう場合は、通夜振る舞いを省略することも可能です。その場合は参列者に折詰めや商品券など粗供養品を持ち帰ってもらいます。

2日目葬儀

2日目に葬儀・告別式を行う場合、告別式の開始時間は午前中になるケースがほとんどです。具体的な開始時間は、火葬場の予約時間に合わせて決めます。火葬場の営業時間も考慮しなければならないため、遅くても午後1時〜2時までには開始するのが理想的です。葬儀と告別式は約1時間で完了させるため、逆算して開始時間を決めましょう。

葬儀・告別式を終えたら、火葬に移ります。火葬許可証を受けるためには、医師が発行した死亡診断書が必要です。もし故人の死が不明な場合は、死亡診断書がなかなか発行されない可能性があります。その場合は葬儀を2日間で執り行うことが難しくなる点に注意してください。

葬儀後に行うべき手続き

葬儀後には、故人に関して行うべき複数の手続きがあります。以下では年金受給権者死亡届の提出や世帯主変更届、各種サービスの解約などを解説します。遺族はこうした手続きを早めに行わないと不利益につながる可能性があるので、気を付けなくてはなりません。

受給権者死亡届の提出

年金を受けている身内が亡くなった場合、本人が年金を受ける権利がなくなるため、「受給権者死亡届(報告書)」を年金事務所または年金相談センターに提出する必要があります。遺族は故人の死亡後14日以内に死亡届を提出し、年金の支払い停止や遺族年金の申請などの手続きを行いましょう。

死亡届には戸籍謄本や死亡診断書などの必要書類を添付して提出します。提出が遅れると年金の不正受給と見なされるかもしれません。従って受給権者が亡くなったときは、できるだけ早めに提出する必要があります。

※出典:日本年金機構.「年金を受けている方が亡くなったとき」. https://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/tetsuduki/kyotsu/jukyu/20140731-01.html ,(2024年8月13日).

世帯主の変更を行う

世帯主が死亡した場合は、世帯主変更届を市区町村役場に提出する必要があります。届出書類の提出先は、年金受給権者である故人の住民票がある市区町村役場です。

世帯主変更届を提出するのは、必ずしも新世帯主である必要はなく、代理人が提出することも可能です。例えば新世帯主以外の世帯員や知人、葬儀社スタッフが代理で提出できます。ただし世帯員でない代理人に依頼する場合は、委任状が必要です。

世帯主変更届は世帯主が変わる際に必要な手続きですが、新しく世帯主になる方が明確に分かる場合や、世帯主にふさわしい人物がいないと認められる場合は、届出は不要です。

各種サービスの解約

年金の他にも、遺族は故人が生前利用していた各種サービスの解約手続きも行わなければなりません。例えば以下のサービスが挙げられます。

  • 公共料金(電気、ガス、水道など)
  • NHK受信料
  • 携帯電話、固定電話
  • インターネット回線
  • クレジットカード
  • 新聞・雑誌の定期購読
  • 各種サブスクリプション
  • スポーツジムやカルチャーセンター

解約手続きの期限はサービスによって異なるため、面倒でも一つひとつ確認することが大切です。早期に解約手続きを行わないと、料金が請求・引き落としされてしまいます。そのため早めに対応することが重要です。

介護保険資格喪失届

故人が「第1号被保険者(65歳以上)」「第2号被保険者(40歳以上65歳未満)で要介護・要支援認定を受けていた」のいずれかに該当する場合は、介護保険資格喪失届を提出しなければなりません。

介護保険資格喪失届は、被保険者である故人が死亡した日から14日以内に、市区町村に対して提出します。期限内に手続きをしなかった場合、故人の保険料をずっと支払い続けることになります。従って遺族は速やかに手続きをしましょう。

また故人の生前利用していた介護サービスの利用状況によっては、過払い分の介護保険料が返還される可能性があります。

まとめ

大切な身内の方が亡くなってからすぐ後には、やらなければならない手続きや儀式が数多くあります。深い悲しみの中で行うのはつらいかもしれません。故人の安らかな旅立ちを願うためにも、一つひとつの行動を丁寧に進めていくことが大切です。

初めてのことであれば、実際は何から手を付ければ良いか戸惑ってしまうかもしれません。葬儀に関する手続きでお困りのことやご希望があれば、ぜひ株式会社サン・ライフにご相談ください。葬儀に関するご質問に丁寧にお答えします。ご相談は事務所の他、ご自宅やご希望の場所での相談や電話相談も承っています。葬儀に関して少しでもお困りごとがあれば、お気軽にお問い合わせください。

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