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エンバーミングとは? 4つの役割や費用相場・生前の姿に近づける流れを解説

エンバーミングとは? 4つの役割や費用相場・生前の姿に近づける流れを解説
エンバーミングとは? 4つの役割や費用相場・生前の姿に近づける流れを解説
作成日:2024/10/01 最終更新日:2024/10/01

「エンバーミング」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。エンバーミングは故人をより自然な状態で保存し、家族でゆっくりとお別れするための準備です。

本記事ではエンバーミングの概要とその役割、費用、そして生前の姿に近づけるための流れを詳しく解説します。全く知らない方からエンバーミングを検討している方まで役立つ内容となっておりますので、ぜひ参考にしてください。

エンバーミングとは?

日本の葬儀ではご遺体を洗い清める「湯灌(ゆかん)」を行うのが一般的ですが、エンバーミングは目的や役割が異なります。以下で詳しく解説します。

エンバーミングはご遺体の腐敗を防ぐ技術

エンバーミングとは、ご遺体を消毒し、保存処理を行うことで長期保存を可能にする技術です。日本では「遺体衛生保全」とも呼ばれており、必要に応じて傷の修復も行います。

また単にご遺体をきれいにするだけではなく、故人を生前のような穏やかで美しい姿に近づけるのもエバーミングの特徴です。施術は、エンバーマーと呼ばれる専門の資格を持つ技術者によって行われます。

なお、IFSA(一般社団法人日本遺体衛生保全協会)がエンバーミングの普及や技術者の育成、研究など幅広く活動しています。

エンバーミングの4つの役割

エンバーミングには見た目を整えるだけでなく、以下の4つの役割があります。大まかな内容は以下の通りです。

役割 目的
消毒・殺菌 ご遺体の腐敗が原因となる病原菌やウイルスを消毒・殺菌し、医師、看護師、遺族など接触者の感染予防につなげる
防腐 ご遺体の腐敗を遅らせ、長期保存できるようにする
修復 ご遺体の傷や変形などを修復し、自然な見た目に整え、故人の生前の姿に近づける
化粧 ご遺体に化粧を施して故人の生前の姿に近づける

エンバーミングは、基本的に長く安置する必要がある場合に行われますが、役割の詳細や必要なシーンなどについては、後ほど説明します。

エンバーミングの歴史

エンバーミングの歴史は、紀元前3000年頃の古代エジプトのミイラ作りが始まりとされています。当時の人々は、遺体の腐敗を防ぎ、長期的に保存するための技術を発展させてきました。当時は死者の復活が信じられており、魂が宿るとされる遺体を長期保存することが重要だったといわれています。

中世ヨーロッパでも解剖学により研究が進み、17〜18世紀には防腐剤の注入やホルマリン漬けなどの方法が発見されています。そして1861年、アメリカの南北戦争で戦死者を家族の元へ輸送する間、遺体を保全する手段としてエンバーミングが利用され、普及していったのです。

日本では1995年に起こった阪神・淡路大震災で利用されたのをきっかけに、その名前が知られるようになりました。

IFSAによると現在では一般的な葬儀でも使用する遺族が増え、2017年のエンバーミング件数は累計446,034件、2023年になると804,474件と大きく増加しているということです。

※参考:IFSA(一般社団法人 日本遺体衛生保全協会).「エンバーミングとは」.“医療従事者の立場から~葬祭関係者への普及経緯”.(2024-07-15)

エンバーミングが必要になるシーン


では一般的にエンバーミングが必要になる状況とは、どのようなケースでしょうか。具体的なシーンを例として説明します。

火葬まで日数がかかる

エンバーミングが必要なケースとして、葬儀からご遺体を火葬または埋葬するまでに時間がかかるケースが挙げられます。例えば「希望する葬儀場や火葬場の予約が混み合っている」「遠方で葬儀の準備や親族が集まるまでに時間がかかる」といった状況などです。

また宗教的な理由で火葬するまでに一定期間保存しなければならないケースもあります。ご遺体を保存する方法としてドライアイスを用いることも可能ですが、長期的な保存には限界があり、適しているとはいえません。エンバーミングを施されたご遺体は、10〜15日程度は安全に保存が可能です。

生前の姿に戻したい

ご遺族は「故人を生前のきれいな姿で葬儀をしたい」「元気だった頃の状態で送り出したい」と希望されるケースがほとんどです。不慮の事故や病気でご遺体が損傷している場合や、長期間の療養で顔がむくんだり反対に痩せこけたりしている場合も、エンバーミングによって修復が可能です。

特殊な技術で傷を修復し、色素注入や化粧で生前の血色なども調整できるので、遺族や参列者も亡くなる前の表情や姿で見送ることができます。

海外からご遺体を搬送

海外で亡くなった方のご遺体を日本へ搬送する場合、飛行機内ではドライアイスを使用することはできません。また輸送中はご遺体の腐敗や破損などの危険性がある他、衛生上の観点からエンバーミングが必要不可欠です。

ご遺体の輸送時間は半日〜1日程度ですが、死亡届の手続きに時間がかかるケースがあります。基本的には病気であれば現地の医師より「死亡診断書」を、事件・事故であれば「死体検案書」を作成してもらいます。それらの書類を在外公館に提出しますが、故人の本籍地である市町村に届くまで2週間から1カ月程度かかるといわれています。

その間は火葬(埋葬)許可が発行できないため、腐敗を防ぐためにもエンバーミングで処理をするのが適切です。また海外だけでなく、国内でも遠方から飛行機で輸送する場合は同様にエンバーミングが必要といえるでしょう。

エンバーミングの流れ

ここではエンバーミングの具体的な流れを詳しく説明します。エンバーミングはIFSAが定める厳格な基準に基づいて行われます。

直接遺族は関わりませんが、流れを知っておくと故人がどのように扱われるのかが把握できるでしょう。

書類に必要事項を記載する

エンバーミングを依頼する際には「エンバーミング依頼書」と「死亡診断書」を提出しなければなりません。死亡診断書は、医師が死因を診断・確認した後に死亡を正式に証明する書類です。死亡診断書がなければ、法的にも故人とは見なされないので必ず用意してください。

エンバーミング依頼書とは、エンバーミングの実施を遺族が承諾したと示す書類のことで、2等親以内の家族の署名が必要です。

書類の内容はエンバーミング依頼者と故人、葬儀担当会社の氏名や住所、電話番号などそれぞれの基本情報、葬儀日程の他、ご遺体やお顔の状態、髪型、衣装、化粧などの希望の有無を記した項目となります。また生前の写真があれば、エンバーマーがより自然な状態に仕上げてくれるでしょう。

ご遺体を施設に搬送する

次にご遺体を専門的に処置する「エンバーミングセンター」に搬送します。ご遺体の搬送は、遺族で搬送する場合もありますが、損傷なく搬送する専用の車両が必要となるため、葬儀社に手配するのが一般的です。

なお、エンバーミングはIFSAの厳しい基準を満たした専用の施設でしか行えません。エンバーミングセンターは全国に91施設が設けられているので、事前に確認しておくと良いでしょう。各都道府県の施設を調べたい方は下記を参考にしてください。

※参考:IFSA(一般社団法人 日本遺体衛生保全協会).「組織案内」.“エンバーミングセンター案内”.(2024-07-15).

ご遺体を洗浄する

ご遺体がエンバーミングセンターに到着したら、洗浄を行います。ご遺体を洗浄する工程は、エンバーミングを行う前の大切なステップです。単にご遺体を清めるだけでなく、後の処置を円滑にするための準備であり、感染症の予防としても重要な役割を果たします。

専門のスタッフが、消毒効果のある洗浄液を使って皮膚表面に残っている細菌やウイルスを除去し、髪の毛や顔を丁寧に洗います。肌の保湿剤の塗布、遺族の要望があれば産毛やひげそりなどの処理も可能です。

ご遺体の腐敗保全処置を行う

ご遺体をきれいにしたら、エンバーミング防腐処理を行います。防腐処理には体内洗浄と防腐保全処置、縫合・洗浄などの工程があります。

まずご遺体の一部(1cm~1.5cm程度)を切開し、血液やリンパ液などの体液を全て排出させ、その後に静脈から防腐剤となる保全液を注入。さらに食道や胃、呼吸器官などの中に残っている残存物も吸引して取り除き、同じように保全液を注入します。

防腐剤に色素を混ぜると、血色などの調整が可能です。また鼻腔や口腔も洗浄し、必要に応じて綿を詰めるなどして顔立ちを整えます。

その後は切開した部分を縫合し、事故などで損傷している部分があれば修復します。体内洗浄・防腐保全処理、修復が済んだら再度全身・頭髪まで洗浄して完了です。

着替えと死化粧を施す

エンバーミングの仕上げとして、故人を清潔な衣服に着替えさせ死化粧を施す工程があります。死化粧は故人が生前好んで着ていた服装または正装をさせ、化粧を施し、髪を整える作業です。

単に見た目を整えるというだけでなく、故人の尊厳を守り、生前の姿をできる限り再現します。それにより遺族の悲しみを和らげ、安らぎを与える大切な意味合いを持っています。

その後は搬送・納棺の手順で進みます。納棺は葬儀社立ち会いのもと自宅で行われるケースが多く、エンバーミングセンターでは行いません。

エンバーミングにかかる費用は約20万円

エンバーミング費用は、15万〜25万円ほどが目安とされています。高度な技術と経験を持つエンバーマーやスタッフの人件費が大半を占めており、他にも保存液や薬品などの材料費、施設利用料、設備の維持費などが料金に含まれます。

費用はIFSAによって相場が決められているため、どのエンバーミングセンターでも金額に大きな差はありません。

保全処理以外の化粧や着付けなどもエンバーミング費用に含まれていますが、依頼する葬儀会社によっては施設への搬送費用が別途かかる場合もあるので、事前に確認しておきましょう。

エンバーミングを行うメリット


ご遺体を長期的に保存できるエンバーミングには、いくつものメリットがあります。どのようなメリットがあるのか見ていきましょう。

故人とゆっくりお別れができる

エンバーミング防腐処理を施すと、ご遺体を最大50日まで保存することが可能です。遠方に住む遺族や、仕事などで忙しい遺族が全員集まってから葬儀をするまでに、十分な時間を確保できます。

気持ちの整理をしながら故人とゆっくりお別れできる他、事情により葬儀の日程が延びても安心して準備できるのもメリットです。

なお、エンバーミングは法律に抵触する行為ではありません。IFSAでは処置に関して「本人またはご家族の署名による同意に基づいて行うこと」や「処置後のご遺体を保存するのは50日を限度とし、火葬または埋葬すること」などの基準を定めています。そのため安心して任せられます。

出典:IFSA(一般社団法人 日本遺体衛生保全協会).「エンバーミングの法的解釈」.“エンバーミングは法律的にどうなっていますか?”.(2024ー07ー15)

死後硬直や感染症を防げる

エンバーミング防腐処理によって死後硬直を遅らせ、故人を自然な姿勢で安置できる他、穏やかな顔立ちを維持できます。

また殺菌・消毒効果のある溶液を使用するため、遺族が安心して故人に触れることが可能です。インフルエンザ、B型肝炎、C型肝炎、HIV、結核などの感染症で亡くなった方の場合でも、エンバーミング防腐処理後30分程度で滅菌効果があるとされています。

特に近年はコロナの影響で感染症に対して敏感になっている方も多いため、エンバーミングが有効な手段といえるでしょう。ドライアイスを使用する必要もなく、大切な方とのお別れの時間を安心して過ごせます。

エンバーミングを依頼する際の注意点

エンバーミングはデメリットが少ない処置ですが、利用を検討する際は以下の点に注意しましょう。

家族と相談する

まずは故人の生前の意思を含め家族で話し合うことが重要です。エンバーミングはわずかな切開で処置できるとはいえ、故人の体にメスを入れるため宗教的な考えや倫理的な問題などで、家族によっては受け入れにくい方もいます。また経済的な負担で賛同できないという場合もあるでしょう。

そもそもエンバーミングは本人や家族の同意がなければ処置できません。実際に処置する目的や必要性、費用、その効果などを家族で話し合い総意を得ないと、後々トラブルに発展する可能性も考えられます。

専門業者に依頼する

エンバーミングは、専門的な知識と高度な技術、基準を満たした設備が必要なため、信頼できる業者をきちんと調べてから依頼しましょう。

葬儀社の中にはIFSAと連携しており、ご遺体の搬送から葬儀の手配まで一連の流れをサポートしてくれます。株式会社サン・ライフでも、IFSAと連携し神奈川県・東京都に3カ所のエンバーミングセンターを用意しております。詳しくは「エンバーミング(ご遺体衛生保全)とは」を参考にしてください。

まとめ

エンバーミングは深い悲しみの中で心の整理をしながら、大切な方と最後の時間を穏やかに過ごせる手段です。最後のお別れをきちんとするためにも、エンバーミングについての理解を深め、故人や家族の希望、必要性などを考慮しながらそれぞれに合う選択をしましょう。

株式会社サン・ライフは、IFSAと連携した葬儀会社として運営しています。エンバーミングに関するご質問やご相談をお受けしながら、ご要望や必要に応じてご案内させていただいております。

エンバーミングについて詳しく知りたい方、処置を検討している方はお気軽にお問い合わせください。

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