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会社に身内が亡くなった報告をする際の言い方は?マナーや文例をご紹介

会社に身内が亡くなった報告をする際の言い方は?マナーや文例をご紹介
会社に身内が亡くなった報告をする際の言い方は?マナーや文例をご紹介
作成日:2024/09/11 最終更新日:2024/09/11

近親者が亡くなって葬儀を執り行う場合、故人や自分の勤務先に連絡を入れる必要があります。しかし喪主や遺族として葬儀に参列する機会はあまりないため「どのように会社に伝えればよいか分からない」という方もいるのではないでしょうか。

そこで本記事では、身内が亡くなった場合の連絡の仕方について解説します。これから葬儀に参列するご予定があればぜひ参考にしてください。

訃報とは

訃報(ふほう)とは、遺族が関係者に対して身内が亡くなったことを知らせる連絡を指します。「訃」には「人の死に関する知らせ」という意味があります。

基本的に故人が亡くなったらすみやかに訃報を出しますが、場合によっては葬儀が終わってから伝えることもあるでしょう。そのため故人との関係、または葬儀の形式などの事情を考慮する必要があります。

また電話や手紙の他に、最近ではメールやSNSで訃報連絡をするケースが増えてきました。しかし相手によっては失礼に当たる場合もあるため、年配の方や目上の方などに訃報を出す際は注意しましょう。

身内が亡くなったら会社に報告するのが必須

もし身内が亡くなったら、自分や故人の勤務先に連絡を入れます。会社には慶弔規定があるため、訃報に接した場合は香典の準備や忌引きの対応をしなければなりません。ここでは身内に不幸があったときの対処法を解説しますので、参考にしてください。

故人の勤務先に訃報を報告する

亡くなった方が働いていた場合は勤務先に訃報を伝えます。故人が所属していた部署が分かるなら直属の上司に連絡しましょう。連絡すべき相手がはっきりしなければ、人事部や総務部に訃報を伝えてください。

社内の手続きをする都合上、しばらくの間は故人の勤務先から連絡が入ることがあります。先方の担当者の氏名や連絡先などをメモにまとめ、目に付く場所に貼っておくと分かりやすいです。

遺族の勤務先に訃報を報告する

身内が亡くなって遺族の立場になった方は、自分の勤務先にも訃報連絡を入れる必要があります。致し方ない事情があるとはいえ、忌引きで出勤できなくなると会社に迷惑がかかるからです。

また忌引きの手続きをする人事部・総務部へも連絡すると確実です。もし引き継ぎ事項がある場合は、必ず直属の上司や同僚などに共有しましょう。

なお家族葬を執り行う場合の連絡方法については、以下の記事で説明しています。

身内の不幸があったらまずやるべき事!連絡や手続きなど喪主と親族がやるべきこと

電話が基本

訃報連絡をする際は電話で伝えるのが一般的です。電話だと要件を確実かつ素早く伝えられるため、緊急時の連絡手段に適しています。

ただし電話をかけてもすぐにつながるとは限らないため、その場合はメール・SNSなどで伝えても問題ありません。

なおメールやSNSを使い慣れていない年配の方に連絡する場合は、電話がベストです。もし相手から折り返しの電話がなければ、つながるまでかけ直しましょう。

遺族が会社へ訃報連絡する内容

身内が亡くなったら、故人や自分が所属する会社に必要事項を連絡しなければなりません。故人の氏名や続柄・亡くなった日時・葬儀の日程など、伝えるべき事柄は多岐にわたります。ここでは各項目について解説します。

故人の氏名や続柄を伝える

まず伝えなければならないのが故人の氏名および続柄です。誰が亡くなったのか、故人とどのような関係にあるのか伝えましょう。喪主自らが連絡する場合はその旨を先方に述べます。喪主以外の方であれば、喪主の名前や故人との続柄を伝えてください。
会社は弔電や供花の手配をする必要があるため、ただちに故人の情報を共有する必要があります。

亡くなった日時を伝える

故人が逝去した日時を伝える際は「○月○日の夕方」「昨日の早朝」のように正確でなくても問題ありません。あくまでもおおよその日時が分かれば差し支えないでしょう。会社の担当者もそこまで細かい情報を聞くことはないと想定されます。故人が亡くなったという事実が伝わればよいので、簡潔に連絡するよう心掛けてください。

葬儀のスタイルを伝える

最近は家族葬を選ぶ家庭が増えており、身内だけで故人を弔うケースもあるでしょう。その場合は訃報連絡をする段階で伝えておかないと、会社の関係者が参列してしまう可能性があります。

家族葬の需要は増加しているものの、広く認知されていないことも想定されます。電話口で「葬儀は近親者のみで執り行います」と連絡した上で、同じ文面のメールも送っておけば遺族の意向が明確に伝わるはずです。

また会社の関係者が葬儀に参列する場合は、葬儀の日程も先方に伝える必要があります。
家族葬の詳細について知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

家族葬と言われたらどうすべき?参列の決め方と参列時のマナーを解説

忌引きの日数を伝える

大抵の会社には「忌引き休暇」の制度があり、取得できる期間は会社によって異なります。ここでは一般的な忌引き休暇の日数を紹介しますので参考にしてください。

故人との続柄(関係性)

取得できる日数

配偶者

10日間

両親

7日間

子ども

5日間

兄弟姉妹

3日間

祖父母

3日間

義理の両親

3日間

1日間

おじ・おば

1日間

義理の祖父母・兄弟姉妹

1日間

上記の日数は目安ですが、故人との続柄が近いほど取得可能な日数が多くなります。

緊急連絡先を伝える

忌引き休暇を取得する前に業務の引き継ぎをしていても、本人でないと対応できないことがあります。葬儀に参列している最中に、仕事上のトラブルが発生するかもしれません。万が一の事態に備えて、会社に緊急連絡先を伝えておきましょう。

緊急連絡先に適しているのは携帯電話の番号です。社用の携帯があればその番号を伝えておくと安心です。

会社へ連絡をする際の電話・メールでの文例をご紹介

会社に訃報連絡をする機会はあまりないため、どのように伝えればよいか分からない方もいるのではないでしょうか。ここでは電話・メールでの文例をご紹介します。喪主や遺族として葬儀に参列する予定がある方は参考にしてください。

身内が亡くなった場合の文例|電話編

まずは遺族が自らの勤務先に電話で訃報連絡を入れる際の文例をご紹介します。

【電話で伝える場合の例文】

おはようございます、○○です。本日の早朝に私の母が亡くなり、葬儀を執り行うことになりました。喪主は私の父です。

つきましては○月○日から○日までお休みをいただけますでしょうか?通夜・告別式については、詳細が決まり次第ご連絡します。また業務の引き継ぎに関しても別途お伝えします。ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いいたします。

故人の氏名・故人との続柄などを手短に述べ、その他業務に必要な事項は後日伝えるとよいでしょう。香典や供花などを辞退する場合は先に言っておくと親切です。

身内が亡くなった場合の文例|メール編

続いて身内に不幸があった旨を知らせるメールの文例をご紹介します。

【メールで訃報連絡をする際の文例】

件名:忌引き休暇取得の申請について

 

○○部○○課

○○様

 

お疲れ様です。

○月○日の早朝に母が亡くなったため、以下の通り忌引き休暇を取得いたしたく存じます。

 

期間:○月○日~○月○日(○日間)

理由:葬儀に参列するため

葬儀:家族葬にて執り行います

 

忌引き休暇中は、以下の番号にご連絡いただければ幸いです。

℡:×××-××××-××××

 

詳しいことが決まり次第、早急にご連絡します。

お忙しいところ恐れ入りますが、ご承認のほどよろしくお願いいたします。

 

○○(送信者の氏名)

なお仕事を引き継ぐ際は、誰にお願いするかも明記しましょう。相手に引き継ぎの依頼をした上で「休暇中の業務については、○○さんに××をお願いしたく存じます」というように書くと分かりやすいです。

取引先へ訃報連絡をする場合

商談や打ち合わせなどの予定がある場合は、取引先にも連絡しなければなりません。以下でメールの文例を紹介します。

【取引先に予定変更のお願いをする文面】

件名:打ち合わせの日時変更のお願い

 

○○株式会社

○○部 ○○様

 

いつもお世話になっております。

株式会社○○の○○です。

 

○月○日○時にお約束していた打ち合わせの件でご連絡しました。

私事で恐縮ながら、身内に不幸があり葬儀を執り行う運びとなりました。

つきましては予定を変更させていただきたく存じます。

 

打ち合わせの日時については、忌引き休暇後に調整させていただければ幸いです。

急なご連絡となり、ご迷惑をおかけして申し訳ございません。

 

何卒よろしくお願いいたします。

 

社名

○○(送信者の氏名)

忌引き明けの対応を解説

葬儀が終わって忌引き休暇が明けたら、上司・同僚などにお礼とお詫びの言葉を伝えます。ここでは具体的にどのような対応をすべきか解説しているので、ぜひご参照ください。

上司や同僚へ直接お礼を伝える言い方

上司・同僚にお礼を伝えるタイミングは、忌引き明けに出勤したときです。まずは直属の上司にお礼を述べ、それから同僚に声を掛けましょう。できれば直接顔を合わせて挨拶するのが望ましいです。お礼を伝える際は、以下の2点を簡潔にまとめてください。

  • ・仕事を引き継いでくれたことに対する感謝
  • ・葬儀が滞りなく済んだこと

香典や供花をいただいていなければ、「先日はありがとうございました。○○さんのおかげで無事に葬儀が終わりました」と言うだけでも十分です。

より丁寧に挨拶する場合は「身内の不幸で突然の休暇をいただき、ご迷惑をおかけしました。本日から業務に復帰しますので、引き続きよろしくお願いいたします」というように述べると誠意が伝わります。

香典返しや菓子折りなどを持参する

やむを得ない事情があるとはいえ、忌引きで休むと周囲に迷惑が掛かります。そこで感謝とお詫びの気持ちを込めて菓子折りを持参することを推奨します。もし個別に香典を受け取っていた場合は、出勤時に香典返しを渡しましょう。

職場に菓子折りを持参する際は、箱詰めになっている個包装のお菓子がおすすめです。賞味期限が長く、万人に好まれそうなおかきやクッキーなどを選びましょう。

なお切り分けて一人ひとりに手渡す必要があるお菓子は手間が掛かるため、避けるのが無難です。

直接会えない場合の対処法

上司や同僚が不在で直接顔を合わせられないケースも考えられます。その場合は電話でお礼とお詫びを伝えるようにしましょう。連絡する際は要点を絞り、なるべく手短にまとめてください。同じ部署に所属している同僚であれば、メールで感謝の気持ちを伝えても問題ありません。

もし手紙でお礼を述べる場合は、以下の4点に注意します。実際の文例と照らし合わせてみてください。

  • ・拝啓/敬具を入れるなら両方使う
  • ・あるいは両方とも入れない
  • ・句読点は打たない
  • ・略儀の礼状である旨を述べる

【手紙の文例】

拝啓

 

先日はご多忙の折に 丁重なご厚志を賜り誠にありがとうございました

 

予期せぬ身内の不幸により失礼申し上げた点もあるかと存じますが 何卒ご容赦お願い申し上げます

 

直接ご挨拶申し上げるべきではございますが 略儀ながら書中をもちましてお礼に代えさせていただきます

 

敬具

 

○月○日(通夜)

令和○年○月○日(通夜)

   ○月○日(葬儀・告別式)

 

住所

喪主の氏名

親戚一同

会社の人から香典や弔電を受け取ったら

会社に訃報連絡をすると、上司・同僚・部下などから香典や弔電を受け取ることがあります。その場合は金額に応じて香典返しを用意する、お礼を伝えるといった対応をしましょう。

会社の人から香典を受け取った場合

訃報連絡をする際に香典を辞退すると伝えていても、中には気持ちとして包んでくれる方もいます。香典は相手の好意の現れですので、無理にお断りせずありがたく受け取るのがマナーです。

会社の関係者から香典を受け取ったら、謝意を述べつつ香典返しを渡しましょう。出勤後すみやかに挨拶するようにします。

【香典をいただいた場合の挨拶】

この度は父の葬儀にあたり、皆さまからご厚志を賜りまして誠にありがとうございました。おかげさまで無事に葬儀を執り行うことができました。

 

休暇をいただくにあたり、○○さんには大変ご迷惑をおかけしました。本日から業務に復帰しますので、改めてよろしくお願いいたします。

また香典をいただいた際の挨拶について詳しく知りたい方は下記の記事もご覧ください。

忌引きとは?休暇日数や会社への申請方法を解説

会社の人から供花や弔電を受け取った場合

「香典を含むすべてのご厚志を辞退する」と伝えても、香典と同様に供花や弔電をいただくことがあります。その場合も拒まずに受け取り、後ほど相手にお礼状を差し上げるのがマナーです。例として、供花をいただいた場合のお礼状の文面をご紹介します。

【供花に対するお礼状の例文】

拝啓

 

この度は亡兄○○の葬儀に際しまして 立派な供花を賜り 誠にありがとうございました

 

謹んでお受けし 霊前に飾らせていただきました

○○様のお心遣いに感謝申し上げます 故人も喜んでいることと存じます

 

本来ならばじかにご挨拶申し上げるべきではございますが 略儀ながら書中にて失礼いたします

 

敬具

 

住所

喪主の氏名

親戚一同

上記の文面は一例ですので、アレンジして使ってみてください。

まとめ

身内が亡くなった場合、すみやかに故人の勤務先に訃報連絡をする必要があります。葬儀に参列する遺族は忌引き休暇を取得しなければならないため、自分の勤務先にも連絡をしましょう。その際に家族葬を執り行う予定があれば「近親者のみで葬儀をする」と伝えてください。

訃報連絡は電話でするのが好ましいとはいえ、つながらない場合もあります。その際は至急メールやSNSで連絡して、後ほど電話をかけ直すとよいでしょう。

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