新盆(初盆)とは
新盆(初盆)とは故人様が亡くなられた後、四十九日の忌明け後に初めて迎えるお盆のことです。四十九日以内にお盆を迎えた場合、翌年が新盆になります。地域によって新盆(にいぼん・しんぼん)や初盆(はつぼん)と呼び方が異なります。新盆は故人様が亡くなられてから初めて帰ってくる期間になるため、供養の節目として親しい方々を招き、お寺様を迎えて法要を営むなど手厚く供養を行います。
新盆はいつ?
新盆は初めて迎えるお盆のことなので、新盆の時期は普通のお盆と変わりません。お盆は地域によって時期が異なります。大きく分かれているのは旧暦に基づいた8月のお盆と、新暦に基づいた7月のお盆です。これを旧盆・新盆ということもあります。全国的には8月のお盆の地域がほとんどですが、東京都をはじめとする都市部などの一部地域では7月のお盆を行います。地域だけでなくお寺によって考えが異なる場合があります。不安な場合はお寺や近所の人に聞いてみましょう。
新盆の準備
新盆は手厚く供養を行うため、お盆飾りやお供えといった普通のお盆の準備に加えて新盆法要の準備や、新盆の時だけ飾るものもあるため、早めの準備が必要になります。
新盆(初盆)法要
新盆法要を行うには、まずはお寺の手配が必要です。お付き合いのある寺(菩提寺)がある場合は新盆法要を行いたい旨を伝えて空いている日程を確認しましょう。お盆の時期はお寺も非常に忙しい時期になります。新盆法要を検討している場合、なるべく早くお寺様に連絡をして、日程を調整しましょう。
お寺様の手配ができたら、お布施を準備します。お布施の金額はお寺によって異なりますが、3万円~5万円が一般的です。
法要をお寺ではなく自宅で行う場合にはお布施とは別に「御車代」、法要後の会食にお寺が参加しない場合は「御膳料」の用意が必要になります。どちらも目安の金額は5千円~1万円です。
また、招待する方への連絡をし、その人数によって会食場や返礼品の準備をしましょう。
新盆(初盆)法要は行わなければいけない?
近年では家族葬を行う方が増えているため、新盆法要を行わずに家族で過ごしたいという方もいるのではないでしょうか。菩提寺がある場合は新盆法要を行うのが一般的になるため、ご住職と相談しましょう。菩提寺がない場合は法要をしなければならないという決まりがあるわけではないため、新盆法要を行わずに家族で過ごしても問題はありません。新盆は故人様を想い供養する大切な機会なので、家族が望む形で供養することが良いのではないでしょうか。
新盆飾り
新盆だけの飾り
新盆の飾りといっても普通のお盆の飾りと大きくは変わりません。新盆では「白紋天(しろもんてん)」と呼ばれる白い提灯を飾ります。これは故人様が迷わず自宅に帰って来る為の目印として飾るものです。故人様に見えるように玄関や窓側に吊るします。白紋天はお盆を終えた後に送り火としてお焚き上げを行います。近年ではマンションや集合住宅に住んでいるため玄関先に飾れないという家庭でも飾れるように室内に置くタイプや、室内の窓際にかけるタイプなど、様々なご家庭でも飾れるようなお盆飾りが増えています。
一般的なお盆飾り
お盆飾りの祭壇のことを「精霊棚」や「盆棚」と呼びます。お盆飾りは、地域によって必要な飾りや飾り方が異なる場合があります。上の飾りは床の間や仏壇の前にお盆飾りをする際の一例です。お供え物をしっかりと飾りたい方や、ご自宅にお寺や親戚・知人が来られるようなご家庭ではこのような飾りがおすすめです。
この中でも代表的なお盆飾りをいくつか紹介します。
十三仏
十三仏は三十三回忌まで故人様をお守りする、十三人の仏様です。回忌法要やお彼岸などでもお飾りします。浄土真宗や日蓮宗など使用しない宗派もあるので注意しましょう。上の写真のような掛軸になっているものや、写真立てのように立てておくことができるスタンドタイプのものもあります。
精霊馬
故人様が浄土と現世を行き来するための乗り物です。きゅうりで作った馬となすで作った牛を「精霊馬」と呼びます。早足で帰ってきてほしいという想いから行きは馬、帰りはゆっくりしてほしいという思いから牛になっています。近年では、なすやきゅうりではなく、ちりめんやクリスタルなどで作られたものも販売されています。
水の子
水の子とは蓮の葉になすときゅうりを賽の目に刻んで洗米と一緒に入れます。なすの種は108つあるといわれ、108の煩悩を祓うという願いも込められています。また、故人様が帰って来る際に帰る場所のない無縁の仏様も連れてくるといわれており、その無縁の仏様へのお供えともいわれています。
新盆のお供え
お供え物は「五供」が基本になります。五供とは「香」、「灯明」、「花」、「浄水」、「飲食」の5つのことを指します。日ごろのお参りの際にも飾ってあるお線香、蝋燭、お花やお水や果物、お菓子などが基本になります。お盆の際は夏野菜や果物、仏膳に精進料理をお供えすることもあります。お盆の時期は暑くなるため、傷みやすいものをお供えする場合は注意が必要になります。
新盆の見舞いに行く場合
新盆をしている家庭に訪問したり、新盆法要に参加する場合には手土産のお供え物や香典の用意が必要です。
▽新盆のお香典についてはこちらで詳しく紹介しています。
新盆の流れ
迎え盆
迎え入れる準備は前日までに終わらせておきましょう。迎え盆では、準備していたお供え物をお供えします。早くお迎えするという思いから午前中にお墓参り・お墓掃除に行きますが、決まりがあるわけではありません。夕方に迎え火を焚き、白紋天と盆提灯に灯りを付けて故人様が帰って来られるように目印にします。
中日
中日では新盆(初盆)法要など親族と故人様を偲んで過ごすのが一般的です。また、自宅へ帰ってきた故人様に果物や甘味、御膳などをお供えします。
送り盆
送り盆は新盆の最終日です。迎え火と同様に夕方頃になったら送り火を焚いてお見送りしましょう。お見送りをしたら、飾りの片付けをして新盆は終了です。新盆用の白紋天は次の年以降は使わないため、新盆の年に供養しましょう。お盆飾りの中でも、お花などのその年限りのものは供養しましょう。供養方法としては、送り火と一緒に燃やすかお清めの塩で清めた後に地域の処分方法に従って処分しましょう。
サカエヤ仏壇店のご案内
サン・ライフサカエヤ仏壇店では新盆、お盆の商品も取り扱っております。直営仏壇店、及び仏壇ショールームは、平塚市・海老名市・相模原市、八王子市の4箇所にございます。どの店舗も落ち着いた風合いを持っており、 確かな知識を持ったスタッフが責任を持って対応させていただきます。お線香やローソク、数珠などの小物類のお買い物にも、是非お気軽にご来店ください。
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まとめ
新盆について解説しました。地域差の大きい行事なので、近所の方やお寺様に聞いてみると安心です。故人様が初めて帰って来るお盆、しっかりと迎え入れることができるように早めの準備が大切です。わからないことやお困りのことがあればサン・ライフは24時間365日お電話を承っています。新盆法要のお困りごとや周りに聞きづらいことであってもどうぞお気軽にご相談ください。