
葬儀の見積もりは、納得のいく形で葬儀を進めるために重要です。見積もりを依頼する方法にはホームページでの確認や電話での問い合わせ、直接訪問での相談などがあります。
しかし葬儀の規模や形式が多様化している現在、費用や内容についての悩みを抱える方もいるのではないでしょうか。
本記事では見積もりの必要性や依頼する際にチェックしたい項目、トラブル回避など葬儀会社に対応するため役立つポイントをご紹介します。適正な費用で葬儀を進めるためにも、葬儀の相場や内訳など必要な知識を身に付けましょう。
目次
葬儀の見積もりを取る必要性は?
葬儀費用は故人や遺族の希望、地域や規模によって大きく異なります。葬儀社による口頭の説明や一般的な価格案内だけでは、実際の費用を正確に把握するのは難しく、予想外の追加費用が発生するケースも少なくありません。
そこで見積書の確認が大切です。見積書には費用の内訳が具体的に記載されているため、サービスの内容を把握する助けになります。
多くの葬儀社は見積書を出してくれますが、反対に見積書の提示を渋る葬儀社は費用の透明性に問題がある可能性があるため注意が必要です。さらに一社だけでなく複数の葬儀社から見積もりを取って適正な価格やサービスを比較すると、より納得できる選択ができるでしょう。
見積もりでチェックする項目
葬儀の見積もりをとったら、費用の内訳をしっかりと確認してください。葬儀費用は大きく2つに分かれています。以下にそれぞれの項目を詳しく解説するので把握しておきましょう。
葬儀一式費用(プラン)
葬儀一式費用とは、葬儀に必要な祭壇、棺、お花、お供え物、司会者など、基本的な用品やサービスをパッケージ化した固定費用を指します。一般的に「セット」「プラン」「一式」などの名称で案内されている内容です。
この費用は、事前に提示された見積もり額と、実際の請求額に大きな差が生じることは少なく、比較的安心して計画を進められる部分です。
一例として、株式会社サン・ライフの家族葬プランの一式と費用を確認してみましょう。
家族葬プラン(参列者20名程度) | 費用 |
R24コース基本セット(祭壇リース料、企画運営、会場設営、式進行料、お棺(桐)、棺布団、防水防臭シーツ、ドライアイス1日分、白木位牌、遺影写真(電照)、骨壺(白七寸)・骨箱、霊柩車・寝台車(10kmまで)、遺影写真(四ツ切)、会葬礼状・記載帳一式・腕章/喪章、看板・案内板、ローソク・お線香、火葬申請代行、事務諸経費) | 264,000円 |
生花装飾 | 33,000円 |
式場案内スタッフ※2日分 | 33,000円 |
火葬場案内スタッフ | 16,500円 |
火葬場花束 | 5,500円 |
合計 | 352,000円 |
※株式会社サン・ライフの家族葬プラン参照
葬儀一式費用は、葬儀社のプランによって内容や価格が異なります。
変動費用(オプション)
変動費用とは、基本プランに含まれていないオプションを追加することで発生する費用を指します。この費用は参列者への返礼品や通夜振る舞い、料理の追加手配など参列人数が当日まで確定しない場合に発生するケースが多く、後日精算する形が一般的です。
また安置所やドライアイスの費用は固定費に含まれる傾向にありますが、1日分とするところもあり、安置する日数や気温の状況などによって追加が必要になります。当社の家族葬プランに、3日間安置する場合の追加料金を加えてみましょう。
追加安置料(2日分) | 22,000円 |
追加ドライアイス(2日分) | 19,800円 |
合計 | 41,800円 |
総合計(R24コース基本セット合計+オプション) | 393,800円 |
※株式会社サン・ライフの家族葬プラン参照
※安置料はサン・ライフのLINE登録特典1日分のサービス金額
このように見積もりの際は固定費用と変動費用を明確に分けて把握し、事前に不明点を解消しておくことが大切です。
葬儀社で見積もりを取る際の注意点
葬儀の準備では、大切な人を失い冷静さを欠いてしまう方も少なくありません。正しい判断をするためには、事前に内容を把握しておくことが大切です。ここでは葬儀社で見積もりを取る際に注意すべき点を解説します。
葬儀費用の相場を知っておく
葬儀費用は、葬儀の形式や内容によって大きく異なるため、相場を知らずに葬儀社に見積もりを依頼してしまうと高額なプランを勧められてしまう可能性があります。
葬儀には一般葬、家族葬、一日葬、直葬など、さまざまな葬儀形式があり、それぞれ費用相場が異なります。形式によってどのくらいの違いがあるのかを比較してみましょう。あくまでも目安ですが、見積もりが適正な範囲内であるかどうかの判断材料になります。
葬儀形式 | 費用相場(目安) |
一般葬 | 100~200万円 |
家族葬 | 50~150万円 |
一日葬 | 30~100万円 |
直葬 | 10~50万円 |
株式会社サン・ライフでは多様な葬儀プランを用意しており、料金比較も簡単に行えます。ぜひ参考にしてください。
見積もりに入らない出費も含める
葬儀社から提示される見積もりには、必ずしも全ての費用が記載されているわけではありません。見積もり書をよく確認し、以下の項目が含まれているかを確認しましょう。
- お布施:僧侶への謝礼
- 宿泊費:遠方から参列者が来る場合
- 受付やスタッフのお心付け:感謝の気持ちを込めて渡す謝礼
- 香典返し:香典をいただいた方へのお返し
これらの費用は見積もりには含まれていないことが多いため、別途用意する必要があります。また葬儀の規模や内容によっては細々とした出費が後で大きくなるケースもあるため、見積もりの段階でおよその費用を想定しておきましょう。
不要なサービスが含まれていないかを確認する
葬儀の見積書を確認する際には、各項目の価格やサービス内容が自分たちの希望に合っているか慎重にチェックしましょう。
特に祭壇は葬儀費用の中で最も高額になるケースが多く、紙面の説明だけでは品質や規模を正確に判断しにくいため、写真を確認するのがおすすめです。また祭壇料金には実質的なサービス料が含まれている場合もあるため、契約前に内訳をよくチェックしておかないと予想外の追加料金が発生してしまうので注意しましょう。
さらに大切な人を亡くした直後は気が動転しがちで「これも必要かもしれない」とあれこれプランを追加したくなる遺族も少なくありません。しかし初期見積もりから費用がどんどん膨らむことがあるため、本当に必要なサービスかどうかを一つひとつ確認することが大切です。できるだけ冷静に判断し、希望と予算に合った選択を心掛けましょう。
葬儀の費用を安くする方法
葬儀にはある程度の費用がかかるため、見積もりを見て経済的な負担が大きいと感じる方も多いのではないでしょうか。ここでは葬儀費用を安くする4つの方法をご紹介します。
葬儀スタイルを見直す
葬儀の規模やスタイルの見直しは、費用を抑える効果的な方法です。一般葬よりも家族葬や一日葬、直葬など近年増えている小規模な形式にできれば大幅なコストダウンになります。
家族や親しい友人に限定し斎場の規模を小さめにするだけで、会場費用や食事代などが抑えられる他、祭壇や棺などのグレードを見直しシンプルな内容を選ぶとさらに費用を抑えられるでしょう。
このように規模や形態を見直し柔軟に対応すれば、無理のない予算内で充実した葬儀を実現できます。
生前に葬儀社やプランを決めておく
大切な人が亡くなった後、残された家族は限られた時間の中で葬儀の準備を進めなければなりません。葬儀社選びやプランの決定など、多くの判断を迫られる中で冷静に費用を比較検討するのは難しいものです。
その結果、葬儀社が提示する金額を受け入れざるを得ず、高額になってしまうというケースも少なくありません。
そのため生前に複数の葬儀社から見積もりを取り、比較検討しておくことをおすすめします。葬儀に関する本を読んだり、葬儀社の設けている相談サービスを利用したりして事前に把握しておくと費用を抑えやすくなります。
自治体の制度を利用する
葬儀費用が高額で、経済的な負担が大きいと感じている方は、自治体の制度を利用できるか確認してみましょう。自治体によっては、低所得世帯向けの葬儀費用補助制度や、生活保護受給者の葬儀費用を補助する制度などを設けています。
また自治体が運営する葬儀場があれば、費用を抑えられる可能性があります。加えてご自身の状況に合った制度や設備がないか、一度お住まいの自治体に問い合わせてみてください。
自治体の制度や利用方法などについて詳しく知りたい方は、以下の記事もおすすめです。
>>生活保護受給者の葬儀は可能?受けられる補助や葬儀の流れを解説
葬儀代の積立を検討する
葬儀費用の積立を行う「冠婚葬祭互助会」に加入するのも、費用を抑える方法の一つです。互助会は会員が毎月一定額を支払い、費用を賄い合うことでいざというときにサービスを受けられるようサポートしてくれる団体です。
急なお葬式に対応してくれるだけでなく、基本的な葬儀費用が割引で利用できる他、積立の途中でも完納額の差額を払えばよいシステムになっているため、余計な出費の心配はありません。また家族も冠婚葬祭で利用できる点など、メリットが多いのも特徴です。
冠婚葬祭互助会の詳細を知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
>>お葬式における互助会とは?受けられるサービスやメリット、加入する前の確認事項などを紹介
なお株式会社サン・ライフでは、サン・ライフメンバーズの互助会を設けています。少額の積立で一般の葬儀費用よりも大きく費用を抑えられ、手軽に申し込めるのでぜひご検討ください。
見積もりに関するトラブルと対処法
冷静な判断ができないと、葬儀の見積もりが想定よりも高額になり、経済的な負担となるため注意が必要です。そこで見積もりに関して起こりがちなトラブルとその対処法を説明します。
見積もりと請求書の金額が違う
葬儀社によっては、最初に提示された見積もりと実際の請求額が異なる場合があります。極端に安い見積もりで契約を促し、後で高額な追加料金を請求するような悪質な業者も存在するため注意が必要です。
葬儀は時間的な制約がある中で決断を迫られる場合が多く、判断を見誤ることもあります。後々問題が生じても冷静な対応ができるよう、事前に詳細な見積もりを取りましょう。
葬儀の打ち合わせでは基本料となる固定費と、追加料金が発生する可能性のある項目を変動費として計上してもらいます。追加料金が発生する条件や支払い方法なども確認しましょう。
複数の葬儀社から見積もりを取って比較検討できれば、より納得のいく葬儀プランを選択しやすくなります。
見積もりを口頭のみで説明される
葬儀の費用を口頭のみで説明され、書面での見積もりや明細がもらえないケースも少なくありません。大切な人を失った直後は冷静な判断が難しく、基本プランに含まれる内容と追加オプションの区別が曖昧なまま進めてしまい、後日請求額の高さに驚くというトラブルが発生しています。
葬儀社との打ち合わせでは、必ず詳細な見積書の提出を依頼してください。見積書には葬儀に必要な物品やサービス、それぞれの価格など内訳が明記されている必要があります。もし見積書をもらえない場合、その葬儀社を選ぶのは避けた方が良いでしょう。
見積もりを受け取るまでの流れ
見積もりは葬儀社の公式サイトから依頼すると、希望する内容に合わせて大まかな費用が提示され、その内容を確認した上でより詳細な打ち合わせをする流れとなります。ここでは見積もりを受け取るまでの手順を見ていきましょう。
打ち合わせの方法を決める
まずはいくつかの葬儀社をピックアップし、相談の依頼をします。葬儀社の打ち合わせは、電話または直接訪問という方法が一般的です。いきなり葬儀社を訪問すると担当者が不在の場合もあるので、事前に電話でアポイントメントを取っておくと確実かつスムーズに進行します。
打ち合わせ場所を決める
打ち合わせ場所は自宅、葬儀社、オンラインなどさまざまな選択肢があります。自宅で行う場合は落ち着いて話し合えますが、葬儀社の施設を見学したい場合は葬儀社で行うと良いでしょう。
オンライン打ち合わせは、遠方の方や外出が難しい方におすすめです。打ち合わせ時間は通常1〜2時間程度を目安に行われます。
打ち合わせを行う
実際に葬儀社の担当者との打ち合わせでは、以下のようなヒアリングが行われます。
- 葬儀の形式・・・仏式、キリスト教式、無宗教式など
- 日程・・・通夜や葬儀の日程
- 場所・・・葬儀を行う場所
- 費用・・・葬儀にかかる費用、その内訳など
葬儀社との打ち合わせに関して詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
>>葬儀社との打ち合わせ内容や服装は?所要時間や注意点を解説
見積もりを受け取る
見積書は打ち合わせの際に費用を提示されるケースが一般的です。内容をしっかりと確認し、不明な点は遠慮なく質問しましょう。
葬儀社によっては書面が後日郵送で送られてくることもあるので、日数に余裕を持って打ち合わせを行うことをおすすめします。いずれの場合も必ず書面にした見積もりを受け取ることが大切です。
まとめ
葬儀は大切な人を送り出すための大切なイベントですが、ご遺族にとっては大きな負担となる場合があるため、事前の見積もりは非常に大切です。適正な費用で葬儀を行うためにも、複数の見積もりを比較・検討した上で葬儀社を選びましょう。
株式会社サン・ライフでは、それぞれの予算や要望に合わせた葬儀プランをご用意しております。24時間365日稼働のコールセンターを設けており、本格的な依頼だけでなく簡単な質問にもお答えしております。ぜひお気軽にご相談ください。