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【初心者向け】浄土宗と浄土真宗の違いを分かりやすく解説!信仰・教え・葬儀まで比較

【初心者向け】浄土宗と浄土真宗の違いを分かりやすく解説!信仰・教え・葬儀まで比較
【初心者向け】浄土宗と浄土真宗の違いを分かりやすく解説!信仰・教え・葬儀まで比較
作成日:2025/08/27 最終更新日:2025/08/27

浄土宗と浄土真宗は、似たような名前をしており、同じようなものと考える人もいるかもしれません。どちらも阿弥陀仏を深く信仰し、極楽浄土への往生を説く宗派ですが、念仏の捉え方や修行、葬儀や仏壇の作法などにそれぞれの個性が表れています。

本記事では、浄土宗と浄土真宗の歴史的な背景や教義の違いをはじめ、仏壇や仏具の特徴、葬儀での作法までを比較しながらそれぞれの魅力を分かりやすく解説します。両宗派を正しく理解すれば、自分や家族にとってより納得のいく信仰や供養の形を見つけるきっかけになるでしょう。

浄土宗と浄土真宗の特徴

浄土宗と浄土真宗は、どちらも「阿弥陀仏を信じて極楽浄土への往生を願う」などの共通点を持ちながら、その教えの解釈や実践方法に明確な違いがあります。以下、それぞれの特徴を解説します。

そもそも「浄土」とはどんな考え方?

仏教における極楽浄土とは、西方十万億土の彼方に存在するとされる、阿弥陀仏が作った理想の仏の世界です。そこには病や老い、死、争いといった苦しみがなく、全ての存在が安らぎに満ちた暮らしを送っています。

浄土への往生では、生きている間にどれだけ修行を積んだかよりも、阿弥陀仏をどれほど信頼して本願に身をゆだねるかが重要とされます。信心によって極楽浄土に迎えられるのが、苦しみから解放されるための最終目的地です。

極楽浄土は、現在も、多くの人にとって人生の救いの象徴となっています。

浄土宗とは

浄土宗は、鎌倉時代初期に法然上人が開いた仏教宗派です。「南無阿弥陀仏」と念仏を唱えるれば、誰でも極楽浄土に往生できると説きます。総本山は京都の知恩院で、御影堂には国宝にも指定されている荘厳な建築と、法然上人像が安置されています。

浄土宗の教えは、修行や戒律の厳守よりも、阿弥陀仏の救いにすがる信心を重視するのが特徴です。仏壇には厳密な規格がなく、伝統的な唐木仏壇から現代的なモダン仏壇まで幅広く選ばれます。

安置の基本形は、ご本尊に阿弥陀如来立像を中央に置き、左脇に円光大師法然、右脇に善導大師を配置します。左側には智慧を象徴する勢至菩薩、右側には慈悲を象徴する観音菩薩を脇仏として祀り、阿弥陀仏を中心とした信仰空間を整えるのが一般的です。

浄土真宗とは

浄土宗と浄土真宗は、どちらも阿弥陀仏を深く信仰し、極楽浄土への往生を願う仏教の宗派です。以下、浄土真宗の主な宗派の概要を解説します。

浄土真宗大谷派

浄土真宗大谷派は、京都にある真宗本廟 東本願寺を本山とする宗派です。親鸞聖人の教えを受け継ぎ、宗祖の遺徳を今に伝える重要な拠点として、全国の門信徒に親しまれています。

大谷派の仏壇は、屋根部分が二重構造の瓦屋根になっており、格式と重厚感を漂わせます。全体の色調は漆黒を基調とし、そこに金色の錺金具が映える造りが特徴です。柱は黒漆塗りで、金色とのコントラストが荘厳な雰囲気を引き立てています。

仏具は花立・香炉・燭台なども金色で統一され、明るく華やかな印象を与える一方、信仰の中心である阿弥陀如来への敬意と感謝の心を象徴しています。

浄土真宗本願寺派

浄土真宗本願寺派は、京都の龍谷山本願寺(西本願寺)を本山とする宗派で、歴史的にも文化的にも重要な役割を担ってきました。西本願寺は世界遺産にも登録されており、壮麗な伽藍や数々の文化財を有しています。

本願寺派の正式な仏壇は金仏壇と呼ばれ、屋根部分は一重の杮葺きで仕上げられています。柱は金箔で覆われ、そこに金色の錺金具が施され、全体が黄金色に輝く豪華な造りとなっているのが特徴です。

仏具は花立・香炉・燭台などを黒色で統一しており、金色の柱や屋根との対比によって落ち着いた品格が漂います。

浄土宗と浄土真宗成立の歴史と開祖の違い

浄土宗と浄土真宗は、いずれも阿弥陀仏の慈悲をよりどころとする浄土教系の宗派ですが、成立の経緯や開祖の人物像には明確な違いがあります。以下、それぞれの成り立ちを詳しく解説します。

浄土宗の開祖・法然とは

法然は、平安時代末期から鎌倉時代初期にかけて活躍した僧侶で、浄土宗の開祖です。幼くして両親を亡くし、比叡山に入って天台宗を学びましたが、厳しい修行や学問だけでは全ての人が救われない現実に疑問を抱きました。

その後、中国から伝わった浄土教の経典や善導大師の教えに出会い、阿弥陀仏の名を称えるだけで救われるという専修念仏の思想に至ります。法然は、この教えを身分や学問の有無にかかわらず誰でも実践できるものとして広め、難しい修行を必要としない仏教を庶民に開放しました。

こうして浄土宗は、当時の社会不安や戦乱の中で、多くの人々に精神的な支えを与える宗派として急速に広がったとされています。

浄土真宗の開祖・親鸞とは

親鸞は、浄土真宗の開祖であり、法然上人の弟子として念仏の教えを受け継いだ人物です。9歳で比叡山に入山し修行を積みましたが、厳しい戒律や自力での悟りの道に限界を感じ、法然のもとで専修念仏に出会います。

親鸞の教えの特徴は、自分の善行や修行の成果にすら頼らず、ただ阿弥陀仏の本願力に身を委ねる他力本願の思想です。「善人なおもて往生をとぐ、いわんや悪人をや」という有名な言葉に示されるように、罪深い者や弱き者こそ阿弥陀仏の慈悲に救われる逆転の発想を説きました。

晩年は関東や東北で布教し、浄土真宗の教義を体系化しました。親鸞の思想は、形式や身分を超えて全ての人を平等に救う仏教として、多くの人々に支持され続けています。

教えの違い|念仏への考え方がポイント

浄土宗と浄土真宗はいずれも、阿弥陀仏の名号である、南無阿弥陀仏を称えることを信仰の中心に据えています。しかし、その意味は大きく異なるため注意が必要です。それぞれの教えの違いを解説します。

【浄土宗】称えることで救われる

浄土宗では、阿弥陀仏の名号、南無阿弥陀仏を繰り返し称え、その功徳によって極楽浄土へ往生できると説きます。念仏は単なる祈りではなく、阿弥陀仏の本願に応えるための実践的な行為であり、信仰の中心に位置づけられています。

つまり、念仏は救いを得るための手段として機能します。称える回数や日々の継続が功徳を積むことになり、その積み重ねが往生の条件です。阿弥陀仏への信心に加え、日常の善行や誓願の実践も重視され、修行の一環として日常生活での行動や心構えが問われます。

例えば、浄土宗の儀式や法要では称名念仏(しょうみょうねんぶつ)が中心的に行われます。信者は声に出して念仏を唱えながら、阿弥陀仏の慈悲にすがる形です。こうして信仰と実践を一体化させるのが、浄土宗の大きな特徴です。

【浄土真宗】信じれば救われる

浄土真宗では、念仏は極楽浄土に往生するための条件ではなく、すでに与えられた救いへの感謝の表れと考えます。阿弥陀仏は全ての人を救うと誓願しており、その救いは信じた瞬間から確定しているわけです。他力本願と呼ばれる、浄土真宗の核心的な教えです。

そのため、念仏は救われるために唱えるのではなく、救われた喜びと感謝を表す行為になります。たとえ念仏を声に出して称えなくても、阿弥陀仏の本願を心から信じるだけで十分とされます。

浄土真宗は悪人正機の思想を持ち、善人だけでなく罪深い人こそ阿弥陀仏の救いにふさわしいと説くのが特徴です。自分の力や善行に頼らず、阿弥陀仏の力だけに身を委ねることこそが、真の信心であるという考えに基づいています。

お寺・仏壇・葬儀の違い

浄土宗と浄土真宗は、同じ阿弥陀仏を信仰する宗派ですが、お寺の本山や仏壇の様式、葬儀の進め方には明確な違いがあります。それぞれどのように違うのかを、詳しく解説します。

仏壇・本尊の特徴的な違い

浄土宗では、ご本尊として阿弥陀如来の立像を安置するのが基本です。立像は、極楽浄土から迎えに来る姿を表すとされ、信者にとって救いの象徴となります。仏壇の形式に厳密な決まりはなく、唐木仏壇やモダン仏壇など幅広く用いられ、脇仏として観音菩薩・勢至菩薩を祀る場合もあります。位牌も設置され、先祖代々の霊を弔う形が基本です。

一方、浄土真宗では、ご本尊に阿弥陀如来の坐像を安置します。坐像は、すでに救いが成就している姿を象徴し、立像とは意味合いが異なります。仏壇は黒漆塗りや金箔を施した金仏壇が主流で、本願寺派と大谷派で柱の仕上げや仏具の色が異なるなど、宗派ごとの仕様も特徴的です。

浄土真宗では、故人は亡くなった瞬間に極楽浄土で仏となると考えるため、位牌は使わず過去帳を用いるのが一般的です。過去帳には戒名や俗名、命日を記し、日々の勤行で読み上げて故人をしのびます。仏壇やご本尊の形式の違いにも、教義や死生観の差が色濃く反映されています。

葬儀や法事の進め方の違い

浄土宗では、葬儀の際に故人が仏の弟子となる証として戒名を授かります。儀式では、念仏とともに丁寧な、回向(えこう)が行われ、故人の往生と遺族の安寧を祈ります。葬儀後の法事でも、故人が極楽浄土へ導かれるよう願いを込めた読経が中心です。

一方、浄土真宗では、戒名ではなく法名が授けられます。法名は阿弥陀仏に救われた証であり、成仏を願う儀礼ではなく、すでに救いが確定しているのを前提にしています。そのため葬儀や法事では、故人が阿弥陀仏の本願により往生したことへの感謝、すなわち報恩感謝が中心です。

読経も浄土三部経や正信偈を通して、阿弥陀仏の徳と救いを讃える内容が多く、教えの再確認に重きが置かれます。両宗派は同じ阿弥陀仏を信仰しながらも、葬儀や法事の目的や意味づけに明確な違いが見られます。

実生活での違い

浄土宗と浄土真宗は、同じ阿弥陀仏を信仰しながらも、日常生活における信仰の実践方法や心構えに差があります。以下、信者が日常生活の中でどのように宗派の教えを実践し、家族や地域との関わりに生かしているのかを具体的に解説します。

日々の祈りや宗教行事の違い

浄土宗では、朝夕に阿弥陀仏の名号を称える念仏を日課とするのが推奨されます。念仏は、極楽浄土への往生を願う大切な行いとされ、日常生活の中で心を仏へと向ける修行として位置づけられます。さらにはお盆や彼岸などの年中行事を重視し、特定の時期に故人の霊を迎え、供養を行う習慣があります。

一方で浄土真宗における念仏は、往生のための手段ではなく、すでに阿弥陀仏の本願により救われていることへの感謝の表れです。そのため日々の勤行では、正信偈などを通じて仏の教えを味わう姿勢を重視します。お盆に関しても、故人はすでに浄土に往生しており、特定の時期に霊が帰ってくるなどの概念は持たず、供養よりも報恩感謝の意味合いが強くなります。

地域ごとの広がり方にも違いあり

浄土宗は鎌倉を発祥とし、江戸時代には幕府の庇護も受けて全国へ広まりました。現在では、全国各地に満遍なく分布しており、地域性による偏りは比較的少ない宗派です。

一方、浄土真宗は京都を中心に発展し、戦国期から江戸時代にかけて加賀(石川)や越前(福井)、飛騨(岐阜)など北陸地方をはじめ、中部・関西一帯に強く根を下ろしました。寺院と門徒(信者)との結びつきが強く、檀家制度よりも門徒による自治的な信仰共同体が形成されている点が特徴的です。

どちらを選ぶべき? 信仰・家の宗派の考え方

浄土宗と浄土真宗の違いを知ると、自分はどちらを信じればいいのか、家の宗派にそのまま従うべきなのかといった疑問が出てくるかもしれません。信仰は個人の自由であるものの、家や地域の習わしが関係するケースも多くあります。以下、宗派の選び方や受け継ぎ方を解説します。

家の宗派をどう受け継ぐか

日本では、葬儀や法事、お墓の維持・管理など、人生の節目に宗派が深く関わる場面が少なくありません。そのため、多くの家庭では先祖代々受け継いできた宗派をそのまま守るのが一般的です。

特に、菩提寺(先祖代々のお墓があるお寺)との関係は長年にわたって築かれているため、無理に改宗する必要はありません。大切なのは、その宗派の基本的な教えや作法を理解することです。葬儀や法事の際は、故人や先祖に敬意を持って向き合いましょう。

自分の思想に合うかどうか

宗派を選ぶ際は、その教えが自分の価値観や生き方に合うかを見極めるのが重要です。浄土宗のように、念仏を称えることで救われるという自力と修行をある程度重視する立場に共感する人もいれば、浄土真宗の他力本願の考え方に安心感を覚える人もいます。

一方で、教義そのものよりも、お寺や僧侶との距離感や、地域や家族とのつながりを重視して宗派を選ぶ人も少なくありません。法話の内容や行事の雰囲気、寺院の佇まいなども、その宗派との相性を測るヒントになります。

最終的には、形式や正解にとらわれすぎず、自分や家族が心地よく関われるかどうかが判断基準になります。

まとめ

浄土宗も浄土真宗も、阿弥陀仏を信じて極楽浄土への往生を願う宗派です。しかし念仏に対する考え方や、日常の信仰スタイルには大きな違いがあります。

浄土宗は、念仏を称えることで救いを得るという実践型の考え方を持ちます。一方で浄土真宗は、念仏は感謝の表現であり、救いは最初から確定しているといった他力本願の立場です。仏壇の様式や葬儀の進め方にも差があります。自分に合う宗派を選ぶには、家の伝統・地域性・価値観をバランスよく考えることが大切です

もし宗派に沿った葬儀や供養の準備を考えているなら、サン・ライフへぜひご相談ください。費用やプランの違いを事前に把握できるため、いざという時も慌てず、大切な儀式を迎えられます。

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