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追善供養とは? 意味や目的、年忌法要やお墓参りなど供養の種類を解説

追善供養とは? 意味や目的、年忌法要やお墓参りなど供養の種類を解説
追善供養とは? 意味や目的、年忌法要やお墓参りなど供養の種類を解説
作成日:2025/08/27 最終更新日:2025/08/27

法事や法要の際、「追善供養(ついぜんくよう)」という言葉を耳にすることがあるでしょう。しかし、具体的にどのような意味を持ち、なぜ行う必要があるのか、詳しく知らないという方も多いのではないでしょうか。

本記事では、追善供養の基本的な意味や目的から、年忌法要やお墓参りといった具体的な供養の種類、さらにはいつまで行うべきなのかという疑問まで、分かりやすく解説します。

追善供養とは

追善供養とは、生きている人が故人に代わって善い行い(善行)をし、その功徳(くどく)を故人へ回し向ける(追って善を施す)ことで、故人の冥福を祈る仏事全般を指します。「追福(ついふく)」や「追薦(ついせん)」と呼ばれることもあります。

故人が亡くなった後も、残された家族や親族が故人を思い、感謝の気持ちを伝えるための大切な儀式といえるでしょう。

追善供養の主な目的

追善供養の目的の一つは、故人がより良い世界へ生まれ変われるように手助けをすることです。仏教の教えでは、故人の魂は死後49日間「中陰(ちゅういん)」と呼ばれる世界をさまよい、7日ごとに生前の行いに対する裁きを受け、来世の行き先が決まるとされています。この期間中に、遺された人々が善行を積んでその功徳を故人に回し向ける(回向する)ことで、故人がより良い裁きを受け、穏やかな世界へ旅立てるように後押しするという考え方です。

また故人を供養する善行が、巡り巡って自分自身の徳を高めることにもつながることも、追善供養を行う理由です。故人の冥福を祈る優しい気持ちや行動は、自分自身にも良い影響をもたらすとされています。故人を大切に思う心が、生きている私たち自身の心を豊かにし、穏やかな日々につながっていくのです。

追善供養と「回向(えこう)」の関係

追善供養とともによく聞かれる言葉に「回向(えこう)」があります。この二つは密接な関係にあります。

「回向」とは、自分が積んできた善い行いの結果(功徳)を、自分だけではなく他者のためにも回し向けることを広く意味する仏教用語です。法要への参列や読経、お布施といった善行によって得られた功徳を、全ての人々が悟りを開けるようにと願うのが本来の回向の考え方です。

そして、その回し向ける対象を「故人」に特化させたものが「追善供養」であると捉えられます。つまり、追善供養は「回向」という大きな概念の中に含まれる、故人の冥福を祈るための具体的な実践の一つといえるのです。故人のために祈る善行が、結果として自分自身の徳となり、さらには全ての人々の幸せにつながっていくという、仏教の慈悲の精神が根底に流れています。

追善供養の種類

追善供養にはさまざまな種類があります。故人を供養するために行う代表的な儀式や行いを、具体的に見ていきましょう。

中陰供養

中陰供養(ちゅういんくよう)とは、故人が亡くなってから7日ごとに行われる法要です。仏教では、故人の魂は死後49日間、この世とあの世の間をさまよう「中陰」の旅をするとされています。この期間中に、7日ごとに閻魔大王による生前の行いの審判が下されるため、遺された家族は故人が善い裁きを受けられるよう供養を行うのです。

具体的には、故人が亡くなった日から数えて7日目の「初七日(しょなのか)」から始まり、「二七日(ふたなのか)」「三七日(みなのか)」と続き、最後の審判が下される49日目の「七七日(なななのか・しちしちにち)」をもって、「忌明け(きあけ)」となります。

近年はライフスタイルの変化や宗教意識の希薄化に伴い、供養の形式は簡略化される傾向にあります。葬儀の日に初七日法要を繰り上げて執り行う「繰り上げ初七日」とし、その後の二七日や三七日などは省略して、四十九日法要のみを行うケースが増えてきました。

年忌法要

年忌法要(ねんきほうよう)は、故人の祥月命日(しょうつきめいにち)に合わせて、節目となる年に行う追善供養です。故人が亡くなってから満1年目の「一周忌」、満2年目の「三回忌」、満6年目の「七回忌」というように、定められた年に親族や親しかった知人が集まり、僧侶を招いて読経してもらいます。

法要の後は、参列者で会食の席(お斎)を設けるのが一般的です。故人の思い出話を語り合い、在りし日をしのぶことで、故人への感謝の気持ちを再確認し、冥福を祈ります。三十三回忌や五十回忌を「弔い上げ(とむらいあげ)」として、最後の年忌法要とすることが多いです。

お墓参り

お盆やお彼岸、故人の命日などに定期的にお墓へ足を運び、供養することも大切な追善供養の一つです。お墓をきれいに掃除し、新しいお花やお線香、故人が好きだった食べ物などをお供えします。

お墓の前で静かに手を合わせ、故人に自身の近況を報告したり、日ごろの感謝を伝えたりすることで、故人とのつながりを感じられます。形式ばった儀式ではなくても、故人を思う気持ちそのものが善行となり、功徳を故人に回し向けることにつながるのです。お墓が遠方にある場合でも、故人を思う気持ちを忘れず、時間を見つけてお参りすることが望ましいでしょう。

仏壇へのお供えや読経

自宅に仏壇がある場合、日々のお勤めも立派な追善供養となります。毎朝、炊き立てのご飯やお水、お茶などをお供えする「お仏飯(おぶっぱん)」や、お線香をあげて手を合わせることは、故人やご先祖様への感謝を示す行為です。

また朝晩のお勤めとしてお経を唱えることも、功徳を積む善行とされています。毎日続けるのが難しい場合でも、故人の命日や月命日、お盆やお彼岸といった特別な日だけでも、心を込めて手を合わせる時間を設けることが供養になります。日々の暮らしの中で故人を身近に感じ、対話する場として仏壇を大切にしましょう。

菩薩行

菩薩行(ぼさつぎょう)とは、仏の教えに基づいた「善い行い」全般を指し、これも追善供養の一つと捉えられます。例えば、自分や家族の菩提寺(ぼだいじ)の行事に参加したり、境内の掃除を手伝ったりすることも、お寺を護持する善行です。

さらに、仏教では「利他行(りたぎょう)」、つまり他者のために尽くす行いが徳を積むことにつながると考えられています。日常生活の中で困っている人を助ける、ボランティア活動に参加するなど、社会のために行う善い行いも、故人の供養につながるという考え方です。故人のために積んだ善行が、巡り巡って自分にも良い結果をもたらすという「回向」の思想に通じる、尊い行いといえるでしょう。

追善供養におけるマナー

追善供養として法要を執り行う際には、いくつか知っておきたいマナーがあります。特に僧侶へのお布施や当日の服装については、事前に把握しておくと安心です。

お布施に関するマナー

お布施は、読経や戒名をいただいたことへの感謝の気持ちとして僧侶にお渡しするものです。お布施を包む際は、奉書紙(ほうしょがみ)と呼ばれる日本の伝統的な和紙で包むか、水引や郵便番号欄のない白無地の封筒を使用するのが正式なマナーです。

お布施袋の表書きは、濃い墨の筆か筆ペンを使い、上段に「お布施」または「御布施」、下段に施主の氏名(フルネーム)または「〇〇家」と書きましょう。お札を入れる際は、お札の肖像画が封筒の表面・上側に来るように、向きをそろえて入れるのが礼儀です。

服装に関するマナー

追善供養の種類によって、適した服装は異なります。お盆やお彼岸など、家族だけで行うお墓参りの場合は、服装に関する特別な決まりは基本的にありません。

一方、中陰法要や年忌法要といった親族や知人が集まる法要では、案内に「平服でお越しください」と書かれている場合でも、カジュアルな普段着は避けるのがマナーです。「平服」とは略喪服を指すため、男性はダークスーツに白シャツ、黒無地のネクタイ、女性は黒や紺などのダークカラーのワンピースやアンサンブルを着用します。三回忌までは略喪服を着用し、七回忌以降は少しずつ落ち着いた色味の平服にしていくのが一般的です。

浄土真宗における追善供養の考え方

これまで説明してきた追善供養は、仏教のさまざまな宗派で採用されている考え方ですが、浄土真宗では追善供養を行わないのが特徴です。

浄土真宗の教えでは、人は亡くなると、阿弥陀如来の本願力によって即座に極楽浄土に往生し、仏になるとされています。これを「往生即成仏(おうじょうそくじょうぶつ)」といいます。故人はすでに仏様になっているため、遺された家族が故人の成仏を願って功徳を回し向ける(追善供養する)必要がない、と考えるのです。

ただし、浄土真宗でも四十九日法要や年忌法要、お墓参りといった行事自体は執り行われる場合があります。これらの法要は、遺された人々が故人を縁として仏法に耳を傾け、阿弥陀如来への感謝を新たにするための大切な場という位置づけです。故人をしのび、命の尊さや教えに触れる機会として大切にされています。

まとめ

追善供養は、故人の冥福を祈り、より良い世界へ生まれ変われるよう願って、遺された人々が行う善行です。年忌法要のような特別な儀式だけではなく、日ごろのお墓参りや仏壇に手を合わせることも、故人を思う立派な追善供養となります。

一般的に三十三回忌や五十回忌で「弔い上げ」という区切りを迎えますが、故人を思う気持ちに終わりはありません。故人への感謝を忘れず、日々の生活の中で思いを伝え続けることが、何よりの供養になるでしょう。

サン・ライフでは、法事・法要に関する準備や進め方はもちろん、日々の供養に関するお悩みにも専門スタッフが丁寧にお応えします。ご不安な点がございましたら、お気軽にご相談ください。

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