主人は若い頃から、誰に対しても「ダメなものはダメ」とはっきり言える正義感の強い人でした。一方で、私たち家族に対してはとても優しく、子どもたちに小さな勉強机や本棚を手作りしたり、近所の川へ水遊びに連れて行ってくれたりと、家庭的な一面も持っていました。40年ほど前に体を壊し、人工透析が始まってからは不安もありましたが、成人した子どもたちや孫たちの成長まで見届け、良き夫・良き父親として家族を支えてくれました。
私が長らく勤務していた病院を定年退職し、これからは主人と2人で生活を楽しむ時間を大切にしていこうと思っていましたが、今年のゴールデンウィーク直前に心臓弁膜症で緊急入院。令和の時代を迎えて早々に手術し、その後の4カ月間は小康状態が続きましたが、9月に入って病状が急変してそのまま75歳で帰らぬ人となりました。
勤めていた病院には仲介している葬儀社がいくつかあり、亡くなった方の処置を目にする機会も度々ありました。その中で、サン・ライフのスタッフは、まるで生きている方へ接するように大切に世話しており、「こんなしっかりと教育されたスタッフがいる会社なら安心」と常々感じていましたので、主人が亡くなった際には迷うことなくサン・ライフへ連絡することができました。主人が療養中、透析治療の必要さえなければ自宅で看病してあげたいと思っていたこともあり、せめて葬儀当日までの安置場所は主人も帰りたがっていた自宅を希望。エレベーターもなく、2階まで階段を上らなければならなかったのですが、迎えのスタッフの方は快く主人を自宅まで連れて行ってくれました。
葬儀には親しい方ばかり30人ほどが会葬。義理で参列する方がひとりもいなかったので、和やかにゆっくりとお別れすることができました。祭壇の周囲をきれいに飾ったオレンジ色の花は、主人のあたたかさを最も感じながら育った孫娘が選んでくれたもの。生前同様の姿でお別れが出来るエンバーミングサービスをお願いしたのは、久し振りに会う人が本来の主人とお別れできるよう、また、幼い孫たちの記憶の中にいつものおじいちゃんの姿を留めて欲しいと願ったからです。
セレモニーを担当してくれたスタッフの菊地さんは、慣れないことでどぎまぎする私たちの気持ちを落ち着かせてくれ、エスコートしてくれました。孫娘が悲しみの余り泣き崩れてしまった時も優しく慰めてくれるなど、家族の一員のように私たちへ寄り添ってくれたおかげで、しっかりと主人を見送ることが出来たと思います。私たちが思い描いていた通りの和気あいあいとした葬儀にしてくれたスタッフの皆さん、本当にありがとうございました。