電機工事の会社で、長年にわたってトランス修理に携わり、定年まで勤めあげた主人。北海道の大自然をバイクで走り抜けたいという憧れを実現させるため、わざわざ二輪免許を取得したほどの旅行好きで、京都や広島、台湾など、色々な場所へ一人旅。時には長期の休みをとって私も一緒に旅行へ行きました。18年ほど前から患っている膠原病の影響もあり、計画していた沖縄旅行は実現させることはできませんでしたが、囲碁や将棋・麻雀など、晩年も趣味多き人生を謳歌していました。
旅行気分を味わうために購入した伊豆熱川のリゾートマンションを拠点に、釣り三昧の日々を楽しんでいた主人ですが、今年2月、急性白血病に倒れ、治療の甲斐もなく85歳で静かに一生を終えました。
サン・ライフのホールのことは、いつも散歩の途中で目にしていましたので以前から知っており、「もしもの時」に備えて互助会にも加入していました。主人は普段から几帳面な性分で、入院する前に自ら葬儀の見積を依頼。後に一人取り残される私のことを気遣ってか、洋服などの身の回りの整理も率先して進めていました。葬儀に加え、サン・ライフで海の自然葬を希望したのも主人自身でした。
葬儀は、担当スタッフの中村さんが心を尽くしたお手伝いをしてくれ、とてもあたたかい見送りが叶いました。亡くなってから葬儀を迎えるまでの日程が少し空いてしまいましたので、体を衛生的に保ち、生前同様の姿にしてくれるというエンバーミングをお願いし、ホール内の安置室で主人をゆっくり休ませてあげることができました。その間、ホールスタッフの皆さんが、主人が好きだった淹れたてのコーヒーを毎朝供えてくれた心遣いには感謝の言葉しかありません。また、思い出の品を展示するメモリアルコーナーには、スタッフの皆さんが作成してくれた将棋セットや囲碁盤のペーパークラフト、旅先で撮影したスナップ写真などがたくさん飾られ、当日会葬してくれた親族もそれらを手に取りながら、懐かしそうに主人との思い出話に花を咲かせていました。
自然葬当日は関東近郊から親族らも駆けつけ、晩年親しんでいた海へ主人を還してあげることができました。前日までの悪天候が当日の朝に好天に変わったのは、きっと“晴れ男”だった主人が守ってくれたためなのでしょう。コロナ禍での見送りとなりましたが、担当スタッフの伊藤さんらが船内の消毒や換気などの対策を徹底してくれたおかげで、何の心配もなく主人の旅立ちを見守ることができました。
海への散骨後は、サン・ライフのホール内にある会食場で揚げたての天ぷらや季節のお料理を味わい、忘れられない時間を過ごすことができました。生前相談から葬儀、海での自然葬まで支えてくれたスタッフの皆さんからは、故人を想い、遺族に寄り添う真心が感じられました。本当にありがとうございました。