主人は周囲の誰に対しても優しく、思いやりのある性格でした。タンクローリーの運転手をしていた頃には、危険物取扱者やけん引免許も取得して、少しでも生活が豊かになれるよう一生懸命働いてくれました。仕事はもちろん、趣味や家事に関しても研究熱心に取り組んでいた主人。特に料理については「コックになろうかな」と本人も冗談を言うほど本格的な腕前で、共働きだった私のお弁当を作ってくれたこともありました。中でも「お好み焼き」は、私と一緒になる前から家族に振舞っていた得意料理の一つ。結婚後、私にもフライパンを2つ使って美味しいお好み焼きをたくさん焼き、おなか一杯になるまで食べさせてくれました。
自宅で吐血して病院へ救急搬送されて以来、入退院の繰り返しを余儀なくされましたが、主人はその都度、懸命に努力して病気に立ち向かっていました。その後、定期健診で胃からの出血と腹水の蓄積が発覚した時も、病気を克服してきっと我が家に帰ってきてくれると思っていたのですが、再入院した3ヵ月後、68歳で生涯を終えました。
サン・ライフのことは、主人の通院でよくホールの前を通っていましたので、以前から知っていました。また、私が勤務していた会社とも取引があり、ご縁のようなものも感じていました。主人の病状が思わしくない時、「もしものこと」も考えて事前相談に伺い、その際に対応してくれたのが、後に主人の葬儀を担当してくれることになるスタッフの三浦さんでした。三浦さんは、主人の病状が心配で数日間も眠れない状況にあった私を優しく包み込むように接してくれ、色々とアドバイスしてくれました。三浦さんの親切丁寧な応対に安心感を覚え、サン・ライフメンバーズに入会。偶然にも主人が旅立ったのはその日の夜のことでした。
葬儀当日も三浦さんには何から何まで献身的に支えていただき、しっかりと主人を見送ることができました。私や会葬した親族が特に感激したのは、主人が得意料理にしていたお好み焼きをホールスタッフの皆さんが用意してくれ、霊前に供えてくれたことです。皆さんのおかげで「良かったね。お好み焼きが食べられるね」と主人に声を掛け、悔いなく送り出すことができました。
海の自然葬(散骨)のことは三浦さんからお聞きしており、遠方に住む弟も参加したいと言っていたので、コロナの感染状況が落ち着いたタイミングでお願いしようと決めました。海への散骨は、主人が亡くなってから3年近くが経過しての実施となりましたが、担当スタッフの伊藤さんらの細やかな気配りにより、素晴らしい見送りとなりました。
当日は、小雨が降る中での出航でしたが、波は非常に穏やかで、伊藤さんらが手配してくれたクルーザーに弟と2人、安心して乗船することができました。船上では、主人と生後間もなく天国へと旅立った我が子への想いを伊藤さんが用意してくれたメッセージカードに書き、お骨と一緒に折鶴にして海へと手向けることもできました。事前相談から海への散骨まで、優しく寄り添ってくれたサン・ライフの皆さん、本当にありがとうございました。