父は工業薬品の総合メーカーに定年まで勤務し、言葉数が少ないながら、物腰の柔らかいとても優しい人でした。若い頃は山登りが好きで、母と一緒に箱根や長野の雪山などを何度も訪れ、退職後は毎日朝晩のウォーキングを欠かさず、体力維持に努めていました。読書も趣味の一つで、図書館で数冊の時代小説を借りてきては自室へ籠り、寝転びながら熱心に読みふける姿をよく目にしていました。
頭部のガンを患うまで、お気に入りの運動着でウォーキングを続けていましたが、手術後は自宅での療養生活を余儀なくされ、誤嚥性肺炎の発症で体力を奪われ、82歳で亡くなりました。
以前から母がサン・ライフメンバーズに加入していたことや、系列のホテルで妹が結婚式を挙げていた縁もあり、父の葬儀もサン・ライフへ依頼することにしました。県外から駆けつけてくれる親族がおり、利便性の高い駅前のホールが利用できて助かりました。また、親族の中には高齢者も多いことをお伝えすると、1日でしっかり父を見送ることができるプランを提案していただきました。
亡くなってから葬儀までの日程が数日空いてしまうため、ドライアイスを使わずに父の身体を自然な状態に保つことができるエンバーミングをお願いしました。エンバーミングの後は父が一番お気に入りの運動着に着替えさせてもらい、見慣れた姿でホール内の安置室に休ませていただくこともできました。母は足の具合が悪く、父を自宅へ連れ帰ってもお参りに来られる方の対応が難しかったので、ホール内の安置室が利用できて良かったです。プロの方が作成してくれたオリジナルの会葬礼状は、父の人柄が伝わってくる素晴らしい文面で、後日、私の勤務先へ届けたところ「感動してもらい泣きした」という同僚もいたほどです。
当日は親族をはじめ、地元の町内会長やご近所の方たちも会葬。式を担当された永田さんは、湯灌や納棺などについて事前に分かりやすく説明してくれ、実際に旅支度を行う際にも優しく私たちに寄り添ってくださいました。また、父が生前好んで食べていたお寿司を霊前に供えてくれたり、元気だった頃の写真を収めたDVDを式中に上映してくれたりと、感動の連続でした。さらに、火葬場へ向かう途中、父が長年勤めていた職場の前をわざわざ経由してくれた心遣いも嬉しかったです。
葬儀後は、アフターフォロー担当の宇田川さんが何度も自宅を訪問してくださり、仏壇の購入やお盆のことなどについて相談に乗っていただきました。親族や親しい方々を中心に行ったシンプルな葬儀にもかかわらず、葬儀前から葬儀後まで心を尽くしたスタッフの皆様の寄り添いに母ともども感謝しています。ありがとうございました。