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自然葬 コラム お墓・散骨
作成日:2024/05/25 最終更新日:2024/06/13

散骨したらお墓参りはどうする?散骨後の供養について解説

これまではお墓に納骨することが一般的でしたが、近年では「お墓はいらない」と考える人が増え、散骨などお墓に納骨をしない選択をとる家族が増えてきています。散骨をする場合、お墓参りはどうするのでしょうか。散骨について、散骨後の供養の方法、お墓参りの慣習のこれからについて解説していきます。

「お墓はいらない」が増えている理由

なぜ、「お墓はいらない」と考える人が増えているのでしょうか。それには核家族化やお墓の継承者がいないこと、墓石の購入に費用をかけたくないなどお墓を立てるハードルが高くなってきていることや、これまでの先祖代々のお墓に入りそのお墓を引き継ぎ守っていくという価値観から、子供や孫やその先の世代に負担をかけたくないという価値観へと変わりつつあるといった理由があります。そのため、そもそもお墓を持たない選択や今あるお墓を墓じまいするという選択がとられ、散骨の需要が高くなってきています。
ここからは散骨とはどのようなものなのか解説していきます。

散骨とは

散骨とは粉末状にした遺骨を海や山などの自然に還すという埋葬方法のことです。お墓を持たない方や墓じまいをする方だけではなく、自然や海が好きだった方や、宗教やしきたりに捉われない自由さなどでも選ぶご家族が増えています。

散骨の種類

海の散骨(海洋散骨)

散骨と聞いてイメージするのが海洋散骨という方も多いと思います。海洋散骨は港から船で出港して、陸地から一定の距離まで離れた沖合で行われます。散骨地点に到着すると、粉末化したご遺骨を海に撒き、献花や献酒をして故人を供養します。一家族で船を貸切るプランや複数の家族が合同で出港するプラン、家族は立ち会わず業者がご遺骨をお預かりして散骨を行う委託散骨のプランなど様々なプランを用意している散骨業者が多くみられます。

山の散骨

山の散骨は山の地表に粉末化した遺骨を撒きます。明確な埋葬場所は決まっておらず、ある程度自由に散骨場所を選ぶことができますが、どこの山でも散骨をしていいわけではなく、自身で所有している、もしくは散骨業者が所有している山でないと散骨してはいけません。

その他の散骨

海や山の散骨のほかに、空の散骨や宇宙の散骨があります。空の散骨はヘリコプターなどで海上を飛行し散骨します。宇宙の散骨は数グラムの粉末化した遺骨を海外からロケットで宇宙へ打ち上げます。
▽サン・ライフの自然葬
https://www.moshimo.net/plan/nature/

散骨のメリット・デメリット

散骨のメリット

散骨は墓石を持たないため、継承者が必要ありません。維持費もかからないので費用を抑えることができます。故人様が海や自然が好きだったり、自然に還りたいという希望を持っていた場合、それを叶えることができます。また、宗教・宗派関係なく行うことができるため、堅苦しくない自由な雰囲気や形式にとらわれない送り方ができます。そのため、家族や友人も不安が少ない状態で参加することができます。

散骨のデメリット

「お墓はいらない」と考える人が増えているとはいえ、まだ散骨は広く浸透しているわけではありません。そのため、相談や話し合いをせずに散骨をすると親族から反対されてしまう可能性もあります。また、菩提寺がある場合にも事前に相談をしましょう。ご遺骨をすべて散骨してしまうと、手元に何も残らないため、後で後悔してしまうケースが多くみられます。
そして今回のテーマでもあるお墓参りが難しいということもデメリットになります。ここからは散骨後の供養やいつお参りするのかなどを解説していきます。

散骨後の供養・お墓参り

散骨において、すべてのご遺骨を散骨する方と一部を手元に残す方がいます。すべてを散骨した場合と一部を残した場合でその後の供養の方法が異なるため、どのような供養を望むのか考えて判断が必要になります。

すべて散骨した場合

海に手を合わせる

海洋散骨では散骨後に散骨証明書というものをお渡ししています。散骨証明書には散骨をした日付、故人様のお名前、散骨をした海域の緯度・経度が書かれているため、海のどのあたりで散骨をしたのかがわかるようになっています。そのため、命日や記念日などにその場所へ出航しお参りする追悼クルーズが可能です。散骨の業者によってサービスが異なるため、対応しているか事前に確認が必要です。
年忌法要ではなく普段のお参りとしては海に手を合わせるような形になります。海洋散骨は広い海に還すという考え方で、撒いたその場所でないと供養できないわけではありません。海を見るたびに思い出し、手を合わせて故人様を思うことができるため、お参りという意味合いではお墓を立てるより自由に供養ができるといえるのかもしれません。

山に手を合わせる

山の散骨も事前に予約をすることで海洋散骨と同様に散骨した場所に行きお参りすることができます。山の散骨は墓標を立てることができないため目印はありません。普段のお参りであれば散骨した山の方角に向かって手を合わせることで供養になります。

一部を手元に残す場合

すべてのご遺骨を散骨してしまうと散骨後に手元に何も残りません。従来であればお墓参りに行くことで故人様のご冥福をお祈りする機会となっていたのですが、墓石もありませんので手を合わせる対象が無くなってしまいます。すべて散骨した場合にはどこにいても海や山など散骨した場所を思うことができる場所があれば故人とのつながりを感じることができるという良さがありますが、それでも直接手を合わせることのできる対象が無いと実感が持てない方や、寂しい気持ちになってしまう方は一部を手元に残し、供養の対象とするのが良いでしょう。散骨後時間が経ってから、手を合わせる対象がないことで寂しい思いをしたり、長く後悔してしまうこともあるので、散骨時は大丈夫だと思っていても散骨後のことを考えて判断することも大切です。
▽散骨での後悔と対処法はこちら

散骨で後悔しないためには?後悔してしまう理由と対処について解説

手元供養

手元供養はご遺骨の一部を自宅に残し、供養の対象とすることを言います。この手元供養の形も多様化してきています。小さめの骨壺にご遺骨をいれて自宅の仏壇に置くというのがこれまで一般的でしたが、現在は手元供養用の小さな仏壇や、少量のご遺骨をいれて身に着けたりすることができる遺骨ペンダントなどのアクセサリー、ご自宅に置くことができ、お墓と仏壇の両方の要素を兼ね備えた自宅墓など、ご家族の望む供養の形を選ぶことができるようになっています。

一部を菩提寺のお墓に納骨する

散骨のメリットとして墓石を持たないことや継承者を気にしないことを紹介しましたが、散骨するからといってお墓を持ってはいけないわけではありません。特にお付き合いのある菩提寺がある場合、散骨もしたいが菩提寺とのお付き合いも大切にしたいということもあるかと思います。菩提寺と事前に相談したうえで散骨するご遺骨と、お墓に納骨するご遺骨とで分骨して、散骨とお墓への納骨どちらも行うという選択をとることもできます。その場合は、これまで通りお墓参りもでき、海に向かって手を合わせて故人様を思うこともできます。

お墓がない場合はいつお参りに行けばいい?

散骨後、お墓がない場合のお参りは普通のお墓参り同様、お盆やお彼岸に手を合わせてもいいですし、結婚記念日などの記念日に手を合わせてもいいです。必ずこの日にお参りしなければいけないといった決まりもありませんので自由にお参りができます。
お墓に行く必要が無いので海や山が近かったり手元に遺骨を残した場合であれば毎日でもお墓参りをすることができます。

まとめ

散骨と散骨後の供養、お墓参りについて解説しました。以前よりも供養の選択肢が増え、それぞれが望む形での供養ができるようになってきています。その中で「お墓はいらない」といった考え方が増えてきています。お墓を持たずにすべて散骨することで故人を自然に還し、お墓という対象がなくても普段から故人を身近に感じることができるといった供養の考え方や、供養の対象があることでそこに故人を感じ、供養の実感を得ることができるという考え方など散骨一つとっても供養の方法はさまざまです。
お墓参りは墓石という手を合わせる対象がある安心感だけではなく、お盆やお彼岸などの慣習において家族や親戚が集まる機会を作ることができるという意味でも日本で根付いている文化です。「お墓はいらない」と考える人が増えてきているとはいえ、すぐなくなってしまう文化というわけではありません。大切なのは形がどうであっても故人を想い偲ぶ機会を作ることです。故人を想うそれぞれが納得できる供養の方法を選び、後悔のないようにすることが大切です。


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