もうすぐ梅雨の時期になります。7月ごろの梅雨明けまで雨の多い季節になりますが、雨の日でも延期などはせずに葬儀は執り行われます。そもそも服装やマナーに注意が必要な葬儀ですが、さらに雨の日は雨具やタオルなど雨対策が必要になるのでより気を配る必要があります。本記事では雨の日の葬儀での服装や持ち物など注意すべき点について解説します。
雨の日の葬儀
冒頭にもあるように雨の日でもよほどの悪天候でない限り葬儀は延期・中止にはなりません。葬儀の日の雨を故人様の悲しみやご遺族の悲しみになぞらえて「涙雨」と呼ぶこともあります。天が故人様を悼んで涙を流しているといういわれもあります。悪い意味でないため、葬儀の日に雨が降ったことを嘆く必要はありません。そのような雨の日の葬儀においてどのようなことに気を付ければよいのでしょうか。
雨の日の葬儀の服装・雨具
雨の日で特に注意が必要なのは式場への行きと帰りです。葬儀は基本的に屋内で行われるので式場内での服装は雨の日でも変わりません。
▽ご葬儀の服装について詳しくはこちら
傘
葬儀に参列する際の傘は、喪服や身に着けているものと同様に黒色でシンプルな傘が望ましいです。黒色の傘を持っていなければ紺色やグレーなどの落ち着いた色の傘でも良いでしょう。柄や刺繍も控えめであれば問題ありませんが、無地が理想です。しかし、手持ちにそのような傘が無く、急な葬儀で用意できない場合は透明なビニール傘を選びましょう。ビニール傘は自分のものと分かるように目印があると困りません。また、折りたたみ傘でも問題ありません。折りたたみ傘なら置き忘れを防ぐことができます。行きと帰りでしか使わないとしても身に着けるものに配慮することがマナーです。葬儀の参列にふさわしい傘を選びましょう。
レインコート(雨合羽)
レインコートを着ていくことは問題ありません。傘をさしていても、横からの雨や強い雨の場合は喪服が濡れてしまいます。あまりに濡れた状態での参列はマナー的にも良くないことに加えて、喪服が傷んでしまいます。レインコートであれば喪服全体を雨から守ることができます。傘と同様になるべく落ち着いた色でシンプルなものを選びましょう。レインコートは式場に到着したらすぐに脱ぐので入れておける袋を持参しましょう。式場内を濡らさない配慮が必要になるので、ビニール袋などに入れると良いでしょう。
雨靴
雨の日はあるようなら雨靴を履いていくことをお勧めします。革靴は雨との相性が良くありません。雨の日は滑りやすく危険ですし濡れてしまったらお手入れが必要になります。雨靴を履いていく場合は式場内で履く参列用の革靴やパンプスを持参して履き替えましょう。雨靴は長靴でも問題ありません。なるべく落ち着いた色でシンプルなものが望ましいです。レインコートと同様に入れるための袋も持参しましょう。雨靴がなく革靴で参列する場合は、防水スプレーなどが効果的です。靴底がラバーソールのものだと滑りづらくなります。
雨の日の葬儀の持ち物
タオル
雨の日の葬儀にはタオルがあると安心です。タオルもなるべくシンプルなものを選ぶのが無難です。雨の対策をしていても濡れてしまう時はありますので、濡れてしまったらタオルで拭くようにしましょう。喪服はタオルで拭いてしまうとタオルの繊維がついてしまいますので、はたくようにして水滴を落とすか、抑えるようにして水気を吸い取りましょう。タオルを持っていくのが難しい場合はハンカチを数枚持っていくと代わりに使うことができます。
▽葬儀にもっていくハンカチについてはこちらで詳しくまとめています。
ビニール袋
レインコートや雨靴、折りたたみ傘などの雨具はもちろん、濡れたものを周りを濡らさずに持っておくためにビニール袋を持っていきましょう。雨の日は想定外に汚れてしまったり濡れてしまったりするので、ビニール袋があると何かと役に立つでしょう。
替えの靴下やストッキング
和室などに靴を脱いであがることがあるかもしれません。汚れたり濡れたりした状態ではあがれないので、もしものために替えを持っていくと安心です。濡れなかったとしても伝線してしまったときに履き替えることができます。
防寒具
雨でぬれてしまった場合、施設の空調によって冷えてしまう可能性があります。タオルなどでしっかり乾かすことが大事ですが乾きづらいこともあるので冷えやすい人はブランケットやひざかけ、ストールなどで対策しましょう。式場によってはブランケットやひざ掛けを用意していますので、スタッフに声をかけてみましょう。
雨の日の葬儀の注意すべきポイント
早めに出発して式場へ向かう
雨の日は公共の交通機関では遅延が発生する可能性があります。また、車で向かう場合でも道路の渋滞が懸念されます。開式に遅れてしまったり、開式ぎりぎりに到着してしまうと心の落ち着かないまま故人様とのお別れをすることになってしまうため時間に余裕を持って式場へ向かいましょう。
移動手段を工夫する
天気予報で前日までに雨が降りそうか判断できる場合は、車やタクシーで式場へ向かう検討をしましょう。雨の日は外を歩いている時間が長いほど濡れてしまうリスクは高まるため、なるべく傘をさして歩く距離を短くしましょう。駅からのアクセスが良い葬儀式場でも最寄り駅やバス停から式場までは歩いて向かうので、濡れてしまうリスクがあるため、車やタクシーを視野に入れましょう。車やタクシーでも降りる際に濡れる可能性があるので傘の準備は必要ですが、他の交通手段よりは濡れづらく安全です。
式場の設備を確認する
紹介してきたように雨具を利用すると荷物が多くなってしまいます。葬儀中に椅子の下に置くことはできますがあまり大きい荷物だと邪魔になってしまいます。クロークなど受付で荷物を預けることができるか、または荷物を置いておくことができる控室があるかを確認しましょう。また、いざ濡れてしまったときに着替える更衣室があるかどうかを確認しておくと安心です。自家用車で参列する場合には駐車場の台数や、施設に駐車場がなければ近隣のパーキングを確認しておきましょう。出入口に庇などの雨よけがある施設であれば、出棺時に雨を気にせずにお別れができます。
まとめ
雨の日の葬儀について解説しました。雨具などはご遺族に敬意を払う意味でも葬儀にふさわしいものを選びマナーを守りましょう。葬儀は突然ですから梅雨の季節ではなくても雨の場合を想定しておくことが大切です。できるだけ濡れないように対策が必要ですが、濡れてしまっても大丈夫なように備えておきましょう。準備が整っていれば心に余裕が生まれるため、落ち着いた気持ちで故人様とのお別れを過ごすことができます。
株式会社サン・ライフでは雨の日のご葬儀でも安心してお別れしていただけるようお手伝いさせていただきます。24時間365日対応していますので困ったことがあればいつでもすぐにご相談ください。