主人は七二才八カ月の生涯でした。
結婚生活四六年。早いか、遅いかひとそれぞれ思うところはありますが、私にとって主人に寄り添うことが出来たことが”幸福”でした。
子供がいなかったことも有り、早くから自分達の終末をどうするかとよく話し合っておりました。家族中心での葬儀をサン・ライフで終え、生前海で泳ぐこと、釣り、絵を描くことが趣味だった主人の希望通り、遺骨は迷うことなく自然葬に!
私の思いで、主人の誕生日である一月十六日に行いました。
当日はこれ以上の晴天はないほど冬の天候に恵まれ、風もなく暖かく、穏やかな小春日和で最良の日でした。船が進むにつれ前方にうっすらと初島が見え、右方向に真白な雄大な富士山が、その下に箱根の山々が向かえてくれ後方に緑の江の島、三浦半島と海の青さの美しいこと。「良い所に眠るのね」と心の中の淋しさを消してくれました。
大好きな大勢の仲間に見守られ、自然に還してあげる事ができ、私にとって生涯忘れる事のない、感動的な一日でした。同時に、こんなにも素敵なセレモニーをして頂けたことに、サン・ライフのスタッフ皆様に心より感謝申し上げます。
ありがとうございました。たった五文字の「ありがとう」ではありません!
淋しくなると平塚の海へ行き、海に向かって大きな声で、主人の名前を呼んでいる渚の私です。