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コロナ収束後の葬儀について。ご遺体の扱いや感染リスクを解説

コロナ収束後の葬儀について。ご遺体の扱いや感染リスクを解説
コロナ収束後の葬儀について。ご遺体の扱いや感染リスクを解説
作成日:2024/09/05 最終更新日:2024/10/01

感染症法の5類に分類された新型コロナウイルスは収束を迎えつつありますが、コロナ禍に起きたさまざまな変化は現在も継続されていることがほとんどです。

例えば葬儀では小規模で行う葬儀が主流となった他、広めの会場を好む人が増加するなど、コロナ明けと呼ばれる現在も葬儀の形式や葬儀場の取り組みに大きな変化が見られます。

そこで本記事ではコロナ収束後の葬儀について掘り下げ、コロナ禍によって変化した葬儀スタイルや感染リスクなど、詳しく解説していきます。ぜひ参考にしてみてください。

コロナ禍における今どきの葬儀事情

2019年冬に中国で発生した原因不明のウイルス性肺炎症例を皮切りに、アメリカやヨーロッパなど世界中に新型コロナウイルスの感染が拡大していきました。2020年1月には日本でも感染者が発見され、マスクの着用や密集を避ける取り組みなど、日々の生活が一変したことも記憶に新しいところです。

これまで何度か発令された緊急事態宣言により、人と人が直接コミュニケーションを取る機会には制限がかかり、仕事や娯楽などの形も変えざるを得ない状況になりました。

葬儀は故人のための大切な儀式ですが、人が密集しているという点に変わりはないため、葬儀形式や葬儀場の取り組み方も一変しました。例えば葬儀場では定期的に換気を行う他、スタッフや喪主が必ずマスクを着用したり、人の手が触れやすいドアノブや椅子などを念入りに消毒したりなどです。

マスクや消毒、換気などの対策は、コロナ収束後の現在もほとんどの葬儀社が継続して行っています。

コロナ禍後は家族葬や直葬が増加した

葬儀スタイルとしてコロナ禍以前に主流だったのは一般葬でした。しかしコロナ禍で小規模な葬儀を余儀なくされたことにより、コロナ収束後の現在も万が一に備えて家族葬や直葬を選ぶ方が増加しています。

ここからは現代の葬儀スタイルとして主流となりつつある、家族葬や直葬に関して見ていきましょう。

家族葬とは

家族葬とは、家族や親しい友人など限られた人のみで執り行う葬儀のことです。一般葬のような広い範囲で弔問客を呼ばずに小規模で行う分、故人との最後の時間を落ち着いて過ごせるというメリットがあります。

家族葬の参列者数に決まりはありませんが、新型コロナ感染を配慮し身内のみで行うケースも多くあります。

家族葬に関して詳しく知りたい方は下記を参考にしてください。

>>家族葬とはどのような葬儀?費用や流れ、注意点について

直葬(火葬式)とは

直葬および火葬式とは、その名の通り火葬のみを執り行う葬儀スタイルを指し、お通夜や告別式を行いません。

直葬は葬儀費用を抑えられる傾向にありますが、一般葬や家族葬と比べると簡易的な儀式となり、故人と過ごす時間が短くなるため、新型コロナウイルスが流行する前に直葬を選ぶ方は多くありませんでした。

しかしコロナ禍により、人が密集することを避けるために直葬を選ぶ方が増加し、コロナ収束後の現在も直葬の需要は高まっています。

直葬のメリットやデメリットなど、さらに詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてください。

>>直葬とは。直葬・火葬式を行う理由やメリット・デメリット、注意点などを解説

ご遺体からの感染リスク

コロナ禍は現在よりも感染症について不明点が多く、ご遺体から感染するリスクについてさまざまな見解が飛び交っていました。しかし実際のところはどうなのでしょうか。

ここからは、ご遺体から新型コロナウイルスに感染する恐れがあるのかどうかや、新型コロナ感染につながる要因を詳しく解説します。

ご遺体から感染する根拠はない

2023年1月に厚生労働省が発表したWHOのガイダンスによると、ご遺体から感染するという根拠はないとされています。

新型コロナウイルスは主に感染者がした咳やくしゃみによる飛沫を吸い込んだり、皮膚や粘膜が直接接触したりした際に感染するウイルスです。また基本的にご遺体の処置は葬儀場のスタッフが行います。

上記のことを踏まえると、ご遺体が感染要因となることは極めて低く、手指消毒をきちんと行っていれば感染の対策は可能といえます。

 

※参考:厚生労働省.「新型コロナウイルス感染症により亡くなられた方及びその疑いがある方の処置、搬送、葬儀、火葬等に関するガイドライン 新旧」.“第1章 遺体の感染性に関する基本的な考え方” .https://www.mhlw.go.jp/content/001033540.pdf ,(2023-1-6).

感染の多くは飛沫・接触から

ウイルスが体に侵入する経路は、主に飛沫感染・空気感染・接触感染・経口感染の4つに分類されています。

その中で新型コロナウイルスの感染経路とされているのが、飛沫感染と接触感染です。感染者がくしゃみや咳、会話をする際に放出された飛沫を吸い込んだり、ウイルスに汚染された物に触れた手指で自分の粘膜を触ったりすることで、感染リスクが高まるのが新型コロナウイルスです。

密閉された換気の悪い空間に感染者がいた場合、感染が拡大する確率が高まります。そのため、コロナ禍では人との接触を防いだり、できるだけ人が密集したりしないような対策が必要となりました。

 

※参考:国立感染症研究所.「新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の感染経路について」.https://www.niid.go.jp/niid/ja/2019-ncov/2484-idsc/11053-covid19-78.html ,(2022-03-28).

コロナ明けの葬儀の変化

ここからはコロナ収束後における葬儀社の取り組みに焦点を当て、コロナ禍前と比べて変化した点について解説します。

具体的には遺体搬送時の感染対策や葬儀場のレイアウト、時差参列といった3つの変化について説明していくので、気になる方はぜひ参考にしてみてください。

遺体搬送における感染対策

厚生労働省が発表したガイドラインによると、コロナ感染によって亡くなったご遺体は非透過性納体袋に収容・密閉し、搬送することが推奨されています。

非透過性納体袋に収容・密閉した後、表面の消毒を行えば、死亡者に対する感染対策は十分とされていますが、スタッフはマスクやニトリル製の二重手袋の着用が必須となります。

なお、遺族はご遺体に直接触れることを許容されていませんが、ご遺体の搬送が完了してから対面することが可能です。その際はマスクの着用が必要となります。

 

※参考:厚生労働省.「「新型コロナウイルス感染症により亡くなられた方及びその疑いがある方の処置、搬送、葬儀、火葬等に関するガイドライン」の周知について」.“2-5. 遺体搬送”.https://www.mhlw.go.jp/content/000959241.pdf ,(2020-07-29).

大きな会場で広めのレイアウト

コロナ禍の葬儀では、人の密集を避けるために面積の広い会場を選んだり、人と人の間に1メートル以上のスペースを空けてレイアウトを設計したりする方が増加しました。

コロナ収束後も広い会場を好む方が増え続けているため、現在は小規模で行う家族葬であっても広い会場を使えるケースが定番化しています。

株式会社サン・ライフでは家族葬でも大ホールをご用意しています。感染対策のためにより大きい会場を使用したい方は、会場の大きさも葬儀社を選ぶ判断材料の一つとしておくと良いでしょう。

実際の家族葬の雰囲気や設計など、さらに詳しく知りたい方は以下の記事をチェックしてください。

>>家族葬ホール(家族葬専用式場)と一般式場の違いとは?メリットや注意点解説

時間差での参列

密集する場が制限されていたコロナ禍は、小規模で行う家族葬であっても一部の参列者の入場を断らざるを得ないケースが多数ありました。

そこでコロナ明けの現在は時差会葬という機会を作り、遺族や親戚以外の方も葬儀に参列できる新しい葬儀スタイルを導入する葬儀社が増えています。

時差会葬とは、遺族や親族が参列するお通夜や告別式とは別の時間帯に、一部の参列者に向けて執り行う葬儀で、身内以外の方も故人との最後の時間を過ごすことが可能です。

精進落としをしない場合の葬儀の流れ

参列者への感謝を伝えるという意味でも、精進落としは葬儀の過程として必要なものとされてきました。しかしコロナ禍には人が密集する会食を避け、精進落としを省くケースがほとんどで、コロナが収束した現在も、長時間の精進落としは行わない方の方が増加傾向にあります。

精進落としの有無で葬儀前後の対応が変わるため、精進落としを省略する場合の流れをチェックしておきましょう。

  1. 参列者に葬儀に関する連絡をする(精進落としをしないことも伝える)
  2. お通夜から火葬まで一通りの葬儀と法要を行う
  3. 改めて参列者に精進落としを省略することを伝える
  4. 参列者にお弁当や返礼品を渡す

新型コロナにおける葬儀のQ&A

ここからは新型コロナウイルス感染症と葬儀に関してよくある質問をまとめました。新型コロナウイルスによって亡くなった方の火葬の仕方や、遺品の整理方法など、一般的に疑問視されやすい点について一つひとつ解説するので、参考にしてみてください。

新型コロナウイルス感染症で亡くなった方の火葬はどうする?

厚生労働省が発表するガイドラインにおいて、改訂前は新型コロナウイルスに感染している、または疑いのあるご遺体の火葬は、24時間以内の火葬が可能とされていました。

しかし、2023年年4月に発表された改訂版では変更点があり、故人が新型コロナウイルスに感染している、または疑いがある場合も、一般のご遺体と同様に24時間以上たたなければ火葬ができないとされました。

新型コロナウイルス感染症で亡くなった方の遺品はどうする?

新型コロナウイルスの残存期間は、プラスチック表面で最大72時間、ボール紙で最大24時間と判明しています。

そのため新型コロナウイルス感染症によって亡くなった場合も、一般的なやり方で遺品整理を行って問題ありません。念の為に対策をしておきたい方は、清拭消毒などを行った後に遺品に触れるのが良いでしょう。

ご遺体を動かしても問題ない?

新型コロナウイルス感染症によって亡くなった場合、ご遺体を動かす際の感染リスクはありません。死後硬直により、ご遺体を動かしても飛沫や接触などの危険性は極めて低いといえます。

ただし長時間放置されたご遺体を動かすと、全身性浮腫により体液が漏出する可能性があります。どうしてもご遺体を動かしたい場合は、マスクや二重手袋などを装着し、感染対策をきちんとした上で行いましょう。

まとめ

新型コロナウイルスの感染が拡大した影響により、葬儀の形式や葬儀社の取り組み方も一変しました。人の密集が制限されたことで家族葬や直葬といった小規模な葬儀が主流のスタイルとなった他、大きめの会場で葬儀を行う方が増えたり、時差会葬と呼ばれる新しい葬儀が誕生したりと、コロナが収束した現在も変化し続けています。

主に東京都・神奈川県を中心に多種多様な斎場・葬儀場を持つ株式会社サン・ライフは、お客さまに寄り添った葬儀を行うために豊富なプラン・サービスをご用意しています。電話相談も24時間365日通話無料で行っており、葬儀に関わるご質問も随時受けているので、気になる方はぜひ一度当社までご相談ください。

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