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御膳料とは? 費用相場や封筒の書き方、渡す際のマナーまで解説

御膳料とは? 費用相場や封筒の書き方、渡す際のマナーまで解説
御膳料とは? 費用相場や封筒の書き方、渡す際のマナーまで解説
作成日:2025/08/26 最終更新日:2025/08/27

法事・法要を執り行う際、読経などのお礼として僧侶にお布施をお渡しするのは広く知られています。しかし、状況によっては「御膳料(おぜんりょう)」と呼ばれるお礼を別途用意することがあります。「名前は聞いたことがあるけれど、お布施とは何が違うの?」「いくら包むのがマナーなの?」と、疑問に思う方もいるかもしれません。

本記事では、御膳料の基本的な意味から費用相場、封筒の準備や書き方のマナー、当日の渡し方、さらにはお布施やお車代との違いまで、あらゆる疑問に答えていきます。いざというときに慌てないよう、正しい知識を身に付けておきましょう。

御膳料とは?

御膳料とは、法事・法要後に行われる会食(お斎)に、僧侶がやむを得ない事情で参加できない場合、お食事の代わりとしてお渡しするお礼のことです。これは施主からの「おもてなしの心」を形にしたものであり、本来であれば一緒に囲むはずだった食事に代えて、感謝の気持ちを示すためのものです。あくまでお食事の代わりであるため、読経や儀式そのものへのお礼である「お布施」とは意味合いが異なります。

なお、地域や宗派によっては「膳部料(ぜんぶりょう)」や「粗飯料(そはんりょう)」と呼ぶこともありますが、いずれも同じ意味で使われます。法要の準備を進める中で、どのようにお呼びすればよいか迷った際は、親族やお寺に確認してみましょう。

僧侶が会食に出席する場合は不要

御膳料は、あくまで僧侶が会食を辞退された場合にお渡しするものです。そのため、僧侶が施主とともに会食に出席される場合は、食事そのものがおもてなしとなりますので、別途御膳料を用意する必要はありません。感謝の気持ちは、心を込めて準備したお食事を通して伝えることになります。

法事・法要の日程を決める段階で、お寺に連絡する際に、終了後の会食に参加いただけるかどうかを事前に確認しておきましょう。もし僧侶のご都合がつかないことが早めに分かっていれば、当日に慌てることなく、落ち着いて御膳料の準備を進められます。事前に予定を伺っておくことで、施主側の準備もスムーズになるはずです。

御膳料の相場

御膳料の全国的な費用相場は、5,000円から1万円程度とされています。これは、法要後に用意する会食で、参加者一人当たりにかかる食事の金額を目安にしたものです。例えば、仕出し弁当やお店で用意するコース料理が一人5,000円程度であれば、その金額を御膳料として包むのが一般的です。もし、より格式の高い料亭などで一人1万円以上の会食を予定している場合は、その金額に合わせて御膳料も1万円程度を包むと良いでしょう。

ただし、この金額はあくまで目安です。地域性やこれまでの寺院との付き合いの深さ、法要の規模などによっても変動します。迷った際は、親族の年長者や地域に詳しい方に相談してみることをおすすめします。

僧侶が複数名の場合は人数分を用意するのが丁寧

法要を複数の僧侶で執り行う場合は、御膳料も出席を辞退された僧侶の人数分を用意するのが望ましいとされています。例えば、会食の一人当たりの費用が5,000円で、僧侶2名が会食を辞退されたのであれば、合計で1万円を御膳料として包みます。

この際、封筒を2つに分ける必要はなく、一つの封筒にまとめてお包みするのが一般的です。表書きや金額の書き方については後述しますが、複数名分であることが分かるように記載する必要はありません。施主側の感謝の気持ちとして、お越しいただいた僧侶の皆様に行き渡るように心遣いをすることが大切です。準備の段階で、何名の僧侶がいらっしゃるかを正確に把握しておきましょう。

御膳料の封筒の書き方

御膳料をお渡しするに当たり、封筒の準備は欠かせない要素です。適切な封筒を選び、正しい作法で表書きや金額を記載することで、僧侶へ丁寧な気持ちを伝えられます。

ここでは、封筒の選び方から、表書き、中袋(中包み)の書き方まで、一つひとつのマナーを詳しく解説していきます。いざというときに迷わないよう、各ステップのポイントをしっかり確認しておきましょう。

封筒の選び方|白無地か不祝儀袋を用意する

御膳料を包む際は、白無地の封筒を使用するのが一般的で丁寧な方法です。郵便番号の枠などが印刷されていない、真っ白なものを選びましょう。「不幸が重なる」ことを連想させる二重封筒も避けてください。

もし白無地の封筒が手元にない場合は、不祝儀袋を使用することも可能です。その際は、白黒か双銀の「結び切り」の水引がかかったものを選んでください。「結び切り」は一度結ぶと解けないことから、繰り返したくない弔事全般に用いられます。蓮の花が印刷されているものは仏教専用ですが、御膳料には白無地の方がより適しているとされています。どの封筒を選ぶにせよ、清潔で折り目のないきれいなものを用意する心遣いが大切です。

表書きの書き方|濃墨の筆ペンで丁寧に

封筒の表書きには、濃墨の筆ペンまたは毛筆を使用します。お通夜や葬儀の香典では「悲しみの涙で墨が薄まった」という意味合いから薄墨を用いますが、御膳料はお斎(会食)への参加が叶わなかった僧侶へのお礼であり、感謝を伝えるものです。そのため、弔事であっても薄墨ではなく、はっきりとした濃墨で書くのがマナーとされています。

封筒の上段中央には、目的である「御膳料」と記載します。もし地域や宗派の慣習で「膳部料」や「粗飯料」という名称を使う場合は、そちらを記載しても問題ありません。そして、水引を挟んだ下段中央には、施主の氏名をフルネームで書くか、「〇〇家」と家名を書きます。どちらを書くかに厳密な決まりはありませんが、誰からのものかが明確に伝わるように、丁寧に記載しましょう。

中袋(中包み)の書き方|金額は旧漢字で

不祝儀袋に中袋(中包み)が付属している場合は、そちらにも必要事項を記載します。まず、中袋の表面の中央に、包んだ金額を縦書きで記しましょう。この際、数字は「一、二、三」のような漢数字ではなく、「壱、弐、参」といった旧漢字(大字)を用いるのが正式なマナーです。これは、後から書き足して金額を改ざんされるのを防ぐための慣習です。例えば、5,000円なら「金伍阡圓」、10,000円なら「金壱萬圓」と記載します。

そして、裏面の左下には、施主の住所と氏名を記載しましょう。これにより、お寺側がどなたから頂いたものかを整理しやすくなります。中袋がないタイプの白封筒を使用する場合は、封筒の裏面の右下に金額、左下に住所と氏名を直接記載します。

御膳料の渡し方に関する当日のマナー

御膳料は、ただ封筒に入れてお渡しすればよいというわけではありません。渡し方にも僧侶への敬意を示すための作法があります。

当日に慌ててマナー違反な行動をしてしまわないよう、お渡しするタイミングや、より丁寧な印象を与えるための袱紗(ふくさ)や切手盆の使い方について解説します。事前に流れを把握しておけば、心に余裕を持って僧侶をお迎えできるでしょう。

渡すタイミングは法要の開始前か終了後

御膳料をお渡しするタイミングに、厳密な決まりはありません。しかし、一般的には法要が始まる前の挨拶の際か、法要が終了し僧侶がお帰りになる際のどちらかが望ましいとされています。

法要の開始前であれば、施主が僧侶をお迎えした際に「本日はよろしくお願いいたします」という挨拶とともに渡すとスムーズです。終了後であれば、全ての儀式が終わって落ち着いたタイミングで「本日はありがとうございました。どうぞお納めください」など、感謝の言葉を添えてお渡しします。

どちらのタイミングでも失礼には当たりませんので、当日の流れの中で自然にお渡しできるときを選びましょう。お布施やお車代を一緒に渡す場合は、全てまとめてお渡しするのが一般的です。

袱紗に包んで持参し、目の前で取り出す

御膳料の入った不祝儀袋を、鞄やポケットからそのまま取り出して渡すのはマナー違反とされています。金封を汚さないように保護し、相手への敬意を示すために、袱紗に包んで持参しましょう。

袱紗の色は、紫や紺、深緑といった落ち着いた色合いであれば、慶事と弔事の両方で使えるため一つ持っていると便利です。

僧侶にお渡しする際は、目の前で袱紗から不祝儀袋を取り出します。そして、直接手で持って渡すのではなく、小さなお盆である「切手盆」に乗せて差し出すのが丁寧な作法です。もし切手盆がない場合は、たたんだ袱紗を座布団代わりにして、その上に不祝儀袋を乗せ、僧侶から見て正面になるように向きを変えてから差し出しましょう。

混同しやすい「お布施」や「お車代」との違い

僧侶にお渡しするものには、御膳料の他に「お布施」や「お車代」があります。これらは全て感謝の気持ちを表すものですが、それぞれの意味は明確に異なります。混同して失礼に当たらないよう、それぞれの違いを正しく理解しておきましょう。

基本的には、これらは全て別の封筒に分けて用意するのがマナーとされています。

お布施:読経や戒名に対する感謝の気持ち

お布施は、法事・法要で読経や法話を頂いたこと、あるいは故人に戒名を授けていただいたことなど、仏事全般に対する感謝の気持ちとしてお渡しするものです。そのため、御膳料とは根本的な意味合いが異なります。

仏教では、自身の持つものを他者に施す「財施(ざいせ)」という修行があり、お布施はこの教えに基づき、ご本尊にお供えするものと考えられています。従って「お布施を支払う」という表現は使わず「お布施を納める」「お布施を包む」と表現するのが適切です。

お車代:寺院から会場までの交通費

お車代は、僧侶に寺院から法要の会場までお越しいただいた際に、その交通費としてお渡しするものです。僧侶がご自身の車や公共交通機関を利用して来られる場合に、施主側がその負担への感謝としてお渡しします。

相場としては5,000円から1万円程度が一般的ですが、遠方からお越しいただく場合は、実際にかかる交通費を考慮して金額を決めると良いでしょう。

なお、施主側でタクシーや送迎車を手配した場合や、親族が送迎を行った場合は、僧侶ご自身での交通費負担がないため、お車代を用意する必要はありません。

まとめ

御膳料は、僧侶へのおもてなしと感謝の心を形にする大切な習慣です。法要後の会食に僧侶が参加されない場合は、前述した費用相場を目安に用意しましょう。

封筒は白無地のものを選び、濃墨の筆ペンで表書きや中袋を正しく書くことがマナーです。当日は袱紗や切手盆を使い、法要の開始前か終了後に「本日はありがとうございました」といった感謝の言葉とともに丁寧にお渡ししてください。

サン・ライフでは、このような法事・法要に関する慣習やマナーについても、専門のスタッフが丁寧にサポートいたします。御膳料の準備をはじめ、少しでも不安なことや分からないことがあれば、ぜひお気軽にご相談ください。

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