「一日葬を検討しているものの、具体的な進行や所要時間について分からない」と感じている方もいるでしょう。本記事では一日葬の一般的な流れと時間の目安、費用の相場、そして家族葬との違いを詳しく解説します。加えて、一日葬を選択する際の注意点もご紹介しますので、葬式の形式を決める際の参考にしてください。
一日葬とは
一日葬とは、通夜を行わずに告別式と火葬を同日に行う葬式スタイルのことです。本来の葬式であれば一日目は通夜、二日目は告別式と火葬を行うのが一般的でしたが、近年では感染症の流行や核家族化、都市化などを理由に、一日葬が選ばれることも多くなりました。
一日葬であれば葬式全体にかかる時間が短くなるため、身体的な不安を抱える遺族や参列者でも参加しやすい点がメリットです。仕事が忙しい、小さい子どもがいるなど、時間的な融通が利きにくい方にとっても負担が少ないスタイルといえるでしょう。
一日葬を執り行うまでの流れ
一日葬を執り行うまでの流れを時系列で詳しく解説します。葬式の前日から当日にかけての準備や手順を段階的に説明しているので、事前の準備に不安をお持ちの方は、ぜひ参考にしてください。
1日目|臨終・死亡診断書の受け取り
病院で亡くなった場合は、医師に死亡診断書の作成をしてもらいます。死亡診断書を受け取った後はご遺体をご安置室に移動させますが、病院では長く保管ができません。そのため、できるだけ早く葬式社を決めてご安置室にご遺体を搬送する必要があります。なお自宅に安置できるスペースがある場合は、自宅に搬送することも可能です。
もし病院ではなく自宅で亡くなった場合は、医師ではなく警察が出動する場合があります。その場合は、監察医によって死体検案書が作成されるので、そちらを受け取りましょう。
家族が亡くなったときにすべき行動を、より詳しく知りたい方は以下の記事も参考にしてください。
>>家族が亡くなったらすべきことは?手続きや葬式までの流れを解説
1日目|安置・葬儀社との打ち合わせ
葬式社や自宅にご遺体を安置できたら、次は葬儀社との打ち合わせをします。葬式プランや日取り、その他葬式に関する取り決めをしっかりと話し合って決めましょう。
亡くなる前に葬儀社を決めておくことでここまでの流れをスムーズに行え、家族の心労的な負担も大きく減らせます。ご遺体の搬送や安置は、葬儀社さえ決めておけばすんなりと進められるので、早めに決めておくのがおすすめです。
株式会社サン・ライフは24時間365日対応しておりますので、急な葬式も執り行えます。もし突然の対応に迫られたときは、一度ご相談ください。
2日目|納棺
葬式当日、まず納棺の準備が行われます。葬儀業者によりご遺体を丁重に清め、その後、ご遺体を棺に安置する納棺を行うという流れです。なお葬式のプランによっては、湯灌(ゆかん)と呼ばれる古来の儀式を行う場合もあります。湯灌はご遺体をお湯で清める伝統的な作法です。
納棺の儀では故人のゆかりの品を棺に納めます。思い出の品やお気に入りの物などがあれば、事前に準備しておきましょう。
納棺についてさらに詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。
2日目|葬儀
納棺が無事に終われば葬儀が始まります。一日葬では通夜がなく、葬儀・告別式という流れで執り行われます。僧侶を招いて読経をしてもらい、参列者と共に故人を静かに偲びます。その後、参列者一人ひとりが棺に花を入れて終了です。花入れが終わると出棺となり、ご遺体を火葬場へと搬送します。
2日目|火葬
火葬場に到着したら、火葬前に故人との最後のお別れをします。火葬は故人にもよりますが、1時間程度かかるのが一般的です。火葬場の待合室で軽食を取りながら待機します。火葬終了後は、遺骨を骨壺に入れるお骨上げを遺族や参列者で行います。収骨が終われば故人との最後のお別れを告げましょう。
なお一日葬で精進落としを行う場合は、火葬中に行うこともあります。精進落としではなくお弁当として持ち帰りをしてもらうパターンもあるので、各家庭の事情に合わせて選んでください。
一日葬にかかる時間と費用
一日葬にかかる時間と費用の目安を解説します。これらを参考にしながら、一日葬のプランを考えてみてください。ただしあくまで目安なので、故人や家族の気持ちを優先して、スタイルを決めることが大切です。
所要時間
午前中にご遺体を棺に入れる納棺と、葬儀・告別式を行います。告別式が終了後、午後から火葬という流れが一般的です。もう少し早めに葬式を終えたい場合は、お昼頃に出棺と火葬を行うことも可能ですが、スケジュール調整を葬儀社と十分に話し合いましょう。
以下で一般的な所要時間を記載したので、参考にしてください。
- 納棺:40分~1時間
- 葬儀・告別式:1時間
- 火葬・収骨:2時間
スムーズに進めば、一日葬は約5時間で終えられることになります。
費用相場
一般的に参列者が10人程度の規模の小さいプランであれば、40〜50万円程度が相場となっています。家族葬形式となるので、参列者はあまりいない想定です。費用には葬式サービス全般、式場使用料、火葬料金などが含まれています。一日葬の費用は規模や内容によって異なるので、詳しい金額は葬儀社に確認してください。
株式会社サン・ライフの一般葬プランは、335,500円(税込)〜となっており、さまざまなオプションを追加して故人や家族の意向に添った葬式プランの提案が可能です。当社の一日葬プランを、さらに詳しく知りたい方は下記を参考にしてください。
一日葬と他の葬式は何が違う?
次に一日葬と他の葬式の相違点に関して解説します。ここでは家族葬・一般葬・火葬式(直葬)との違いを詳しく紹介しているので、葬式プランを選ぶ際の参考にしてください。
家族葬との違い
家族葬は家族や故人の親しい友人のみで葬式を執り行いますが、一日葬は、参列者に制限がありません。どのような方でも葬式に参加できます。
その他の異なる点は通夜の有無です。一日葬では通夜を行わず、一日で葬儀・告別式・火葬まで行うのに対して、家族葬は2日間にわたって家族や近親者のみでゆっくりと時間をかけて故人とお別れをします。
なお、家族葬について知りたい方は、下記の記事をご覧ください。
一般葬との違い
一般葬は一日葬と同じで参列者を限定せず、さまざまな関係者の方が参列できます。親族や知人はもちろん、職場の同僚、近隣住民、喪主や遺族の知人など幅広い関係者の方に最後のお別れをしてもらえるでしょう。
一日葬との違いには、規模と価格が挙げられます。一日葬より参列者が増えることから、葬式にかかる費用もその分多くなります。
火葬式(直葬)との違い
火葬式(直葬)は、一般葬や一日葬で行われる通夜・納棺・告別式などは行わず、火葬のみを執り行う形式です。火葬式(直葬)が選ばれる理由としては、時間的制約、経済的理由、故人や家族の意志などが挙げられるでしょう。
参列者は呼ばずに行うため費用はかなり抑えられますが、故人とのお別れの時間が一日葬よりも短くなることに注意してください。
なお火葬式をさらに詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。
一日葬の注意点
一日葬の注意点は、以下の3つです。満足のいく葬式を執り行うためにも、一日葬のデメリットをよく理解しておきましょう。
- 参列できない方が出てくる
- 慌ただしい葬式になる
- 菩提寺に断られる可能性がある
一日葬は参列できる時間が限られているため、遠方に住んでいる方などは葬式に間に合わずに参列できない可能性もあります。午前中に納棺、午後に葬儀・告別式・火葬を行うスケジュールとなるため、ゆっくりと故人を偲ぶ時間が取れないかもしれません。また菩提寺によっては納骨や法要が断られるケースもあります。一日葬をしたい場合は、菩提寺に相談してからプランを決めるようにしましょう。
一日葬のメリット
一日葬のメリットは「家族の負担が減る」「費用が抑えられる」の2つです。ここからはそれぞれの利点を詳しく解説します。
家族の負担が減る
一般葬であれば一日目に通夜、二日目に葬儀・告別式が執り行われるので、高齢など身体的に不安のある遺族や参列者にとっては負担になるかもしれません。
一方で、一日葬であれば告別式まで一日で完了するため、時間的拘束や体力的な負担が軽減されます。一般葬と比較して実施すべき工程が少なく、遺族の心理的な負担も軽くなりやすいでしょう。
費用が抑えられる
通夜を行わない分、会場費や参列者への飲食費などが不要となり、葬式全体にかかる費用が抑えられます。また通夜での読経もないため、通夜でのお布施も不要となるでしょう。ただし葬儀での読経やお布施は必要なので、忘れないようにしてください。
経済的に余裕がない場合や、葬式の費用はできるだけ抑えてほしいという故人の意向がある場合などは、一日葬がおすすめです。
まとめ
一日葬は通夜がなく、葬儀・告別式・火葬を午前と午後に分けて執り行われるスケジュールです。経済的・精神的・肉体的に家族の負担を軽く抑えられる点が魅力ですが、デメリットもあります。一般葬や家族葬、火葬式(直葬)との違いを理解した上で、家族が納得できる葬式にしましょう。
株式会社サン・ライフでは一日葬プランもご用意しておりますので、ご希望に添ったお別れをしていただけます。一般葬や家族葬も執り行っているため、まだ一日葬をするか迷っている方であっても、他のプランのご案内も可能です。
家族の意向をくみ取り、細かな部分までしっかりと打ち合わせを行っていますので、ご不安な点があれば遠慮なくご質問ください。その都度丁寧に説明し、穏やかな気持ちで葬式を迎えていただけるようサポートいたします。ぜひお気軽にお問い合わせください。