
心穏やかに故人を見送りたい、家族や近しい友人だけで葬儀を執り行いたいといったニーズに応える家族葬は、近年増加傾向です。この記事では、家族葬の参列者を呼ぶ範囲や呼んだ方が良い人の目安などを解説し、家族葬の流れや費用相場なども紹介します。
家族葬というからには、家族や親族だけしか参列できないのか、どの程度の知り合いなら呼んでも良いのかなど、分からないこともあるでしょう。このようなお悩みをお持ちの方は、ぜひ最後までご覧いただき、参考にしてみてください。
家族葬の範囲を決める方法
家族葬での参列者を決める方法は、いくつかあります。今回は4つの目安を紹介するので、ご自身の考えや家族との相談の上、納得できる方法をとってみてください。
一般的には2等親以内まで
家族葬に参列できる親族には、明確な決まりやルールはありません。ただし一般的には2等親までを目安とする方が多いようです。
2等親とは、自身と配偶者の兄弟姉妹・祖父母・孫までを指し、故人の2等親となると、以下の人物が該当します。
- 故人の父母
- 故人の配偶者
- 故人の兄弟姉妹
- 故人の子ども
- 故人の孫
これらの親族は2等親と呼ばれる範囲の方々なので、家族葬を実施する際は参列をお願いしても失礼には当たりません。もちろん、3等親の親族であっても、故人と親しかったなどの理由があれば、家族葬への参列は何も問題はありません。故人と最後のお別れをしていただきましょう。
故人の遺志を尊重する
最近では故人が生前にどういったお葬式をしてほしいのか、希望を伝えてくれている場合があります。もしそのような意向が残っているのであれば、それに従ってお葬式を開催するのが良いでしょう。
しかし故人が生前に家族葬を希望していたとしても、参列者の指定まで明確に行われていないのが現状です。そうなると残された家族が参列者の範囲を決めていかなければなりません。故人と親しかった友人や知人の気持ち、社会的な立場なども考慮して決めていきましょう。
家族で決める場合の目安
家族だけで参列者の範囲を決める場合の方法として、10人単位で考えてみても良いでしょう。以下の表にそれぞれの人数に合わせて、声を掛ける範囲をまとめてみたので、参考にしてください。
人数 | 範囲 |
10人程度 | ・故人の配偶者とその家族 ・故人の子どもとその家族 |
20人程度 | ・故人の配偶者とその家族 ・故人の子どもとその家族 ・故人の兄弟姉妹 |
30人程度 | ・故人の配偶者とその家族 ・故人の子どもとその家族 ・故人の兄弟姉妹 ・故人のいとこや甥姪 |
40人程度 | ・故人の配偶者とその家族 ・故人の子どもとその家族 ・故人の兄弟姉妹 ・故人のいとこや甥姪 ・親しくしていた友人知人 |
迷った場合はお呼びする
参列してもらうか迷う方もいるかもしれませんが、そのときはお呼びした方が良いでしょう。お葬式は故人にお別れを言える最後の機会なので「参列してもらってよかった」と思うことはあっても、「呼ばなければよかった」と思うことは少ないからです。
故人が生前大切にしてきた縁を感じられ、家族が知らなかったような一面を教えてくれることもあります。参列者の範囲で迷いが生じた場合は、あえて広く声を掛けることで、呼ばなかった後悔を減らせるかもしれません。
家族葬に参列してもらう際の連絡マナー
家族葬に参列していただく際の連絡には、いくつかマナーがあります。ここでは「親族や知人」「会社関係の方」の2つに分けて解説します。また訃報連絡の際には、訃報のみなのか、葬儀案内も含むのかを明記しておきましょう。葬儀案内も含む場合は、開催日時・開催場所の情報を記載するのがマナーです。
親族や知人に連絡する場合
親族や知人に連絡する場合は、故人との関係が近い順に行います。メールやSNSではなく、電話もしくは直接会って伝えるのがベストです。電話で伝える場合は、連絡をする時間帯にも注意しましょう。すぐに知らせたい一心で、早朝や深夜に慌てて連絡してしまいがちですが、相手の生活リズムがあります。常識の範囲内で、失礼に当たらない時間帯に連絡しましょう。
ただし故人の配偶者や親、子どもなど近しい方への連絡は、時間帯に関わらずすぐに電話で連絡してください。
会社関係に連絡する場合
故人の会社関係に連絡をする場合は、故人の直属の上司にまず連絡をします。その後、社内規定に沿ってメール連絡などを行ってください。詳しい方法は上司に相談し、指示を仰ぎましょう。
状況に応じて人事部とも相談し、正式に葬儀の案内を行います。生前、故人が会社でどのような立ち位置であったかによって、会社全体への連絡が必要な場合もあるので、適宜対応しましょう。社内メールを使用する場合は、件名を「訃報のお知らせとご案内」とします。
家族葬にお呼びしないときの注意点
家族葬にお呼びしない方への対応の仕方にも、いくつか注意点があります。この点を間違えると、今後のお付き合いに支障を来す可能性もあるため、慎重に行うことが大切です。ここでは3つの注意するべきポイントを解説します。
訃報連絡の際に少人数で行うことを明確に伝える
訃報連絡を送る際は、訃報連絡なのか参列案内なのかをきちんと記しておきましょう。訃報連絡を参列案内と勘違いされてしまうと、家族葬で静かにお見送りをしようと思っていても、参列者が来てしまいゆっくり過ごせなくなってしまいます。
最後のお別れを家族の意向に沿って行うためにも、訃報連絡か参列案内かをはっきりと記して、家族葬をする場合は「親族一同で見送らせていただきます」といった文言を付け加えておきましょう。
葬儀が終わってから報告する
混乱を招かないために葬儀を執り行ってから、報告するという方法もあります。この場合は家族葬で執り行った旨を丁寧にお伝えしましょう。故人と親しかった友人知人には、できるだけ電話を掛けて声を届けるのが大切です。メールでの報告だとそっけない印象を与えて、その方をないがしろにしていると思われてしまうかもしれません。
家族葬であったがゆえに友人知人はお声掛けしなかった、ということを理解してもらえるようにきちんと伝えるようにしましょう。
また葬儀を事後報告する際の伝え方をさらに詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
>>【例文あり】家族葬で訃報のお知らせにマナーはある?タイミングや注意点を解説
死亡通知を送る
葬儀後1〜2週間経つと、死亡通知が出されます。葬儀にお声掛けしなかった方には、この死亡通知を郵送するのも一つの手段です。
一般葬などの葬儀であれば、ハガキに定型文を載せるのみで簡易的に済ませますが、家族葬である場合は葬儀や告別式の代わりといった意識で丁寧に作成しましょう。
生前故人と親しくしてくれていた感謝の言葉を添えることで、配慮の姿勢も示せます。死亡通知後に弔問などを受けた場合は、できるだけ早くにお礼状を送付してください。
家族葬を執り行う流れ
家族葬の流れは以下のようになります。
<家族葬までの準備>
- 遺体を引き取り安置所まで搬送
- 家族葬の日程やプランの打合せ
- 参列してほしい方への連絡や会社への訃報連絡
<お通夜当日>
- お通夜
- 通夜振る舞い
<家族葬当日>
- 葬儀
- 出棺
- 火葬
- 精進落とし料理を食べる
上記ではオーソドックスな家族葬の流れを記載しましたが、この他にもやりたい項目があればオプションとしてプラスしていき、家族の意向を表した葬儀にしていきましょう。分からないことは葬儀社に遠慮なく相談してみてください。
家族葬の具体的な流れや費用、注意点についてさらに詳しく知りたい方は、下記の記事も参考にしてください。
家族葬の費用相場
家族葬の費用相場は、80万〜100万円程度で、家族葬にかかる費用の内訳は以下の通りです。
- ご葬儀基本費用(祭壇・棺・霊柩車・スタッフ・遺影写真など)
- オプション費用
- 宗教者関連費用
- 心付け
サン・ライフでの家族葬をした場合の例を以下に紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。その他にもオプションとしてエンバーミング・散骨などがあります。
基本料金 | オプション料金 |
寝台車・防水消臭シーツお棺用布団・ドライアイス(1日分)・線香・ろうそく・事務所経費・お棺・式進行・運営設営・式場案内火葬場案内・白木祭壇写真前お花飾り・白木位牌・遺影写真・看板案内板・記載帳一式・会葬礼状・腕章喪章・霊柩車・火葬場花束・骨壺骨箱 | 生花装飾・式場案内スタッフ2日分・火葬場案内スタッフ・火葬場花束・追加ご安置料2日分・追加ドライアイス |
240,000円 | 129,800円 |
合計 369,800円 |
サン・ライフの葬儀をさらに詳しく知りたい方は、以下のページもぜひご覧ください。サン・ライフで実施できる葬儀プランを分かりやすくまとめています。
まとめ
家族葬は参列してほしい方の選び方や声掛けの仕方など、葬儀以外にも気を付けなければならないポイントが多数あります。葬儀後に「やっぱりこうしておけばよかった」と後悔することのないように、今回の記事を参考にして悔いのない葬儀を行いましょう。
株式会社サン・ライフでは、家族葬以外にも一般葬・1日葬などさまざまな葬儀プランを提案しています。電話やWebからのご依頼は365日24時間受け付けているので、ぜひお気軽にお問い合わせください。
どのような葬儀にするか迷っている、プロに相談したいという方も大歓迎です。株式会社サン・ライフではご相談や打ち合わせの段階で、詳しくご家族の希望や故人の意向を丁寧に聞き取ります。どのようなことでも遠慮なくお申し付けください。後悔のない素敵な葬儀を作り上げていきましょう。