散会とは?
以下では葬儀で使用される散会の意味を解説します。また、似たような意味を持つ解散・延会との違いにも触れながら詳しく説明するので、葬儀の際に使用される「散会」という言葉への理解を深めたい方は参考にしてください。
散会は葬儀後に帰宅するという意味
葬儀の際に使用される散会は、葬儀・供養の全ての過程を終えて参列者が帰宅するという意味を持ちます。
一般葬では、告別式・火葬・精進落としなどの一連の流れを全て終えて散会という形式となります。
また、近年は火葬と同じ日に初七日法要を行う「繰り上げ初七日法要」も主流です。そのようなときは、初七日法要も含めた一連の流れが終了した段階で散会となります。
解散・延会との違い
散会と混合しやすい言葉として「解散」や「延会」があり、それぞれ意味が異なります。まず解散とは、ある目的で集まっていた組織が終了し、集合していた人々が別れてバラバラになるという意味です。また延会は日程通りに会合が進まず、議会を次回に持ち越すという意味を持っています。
散会は全日程を終えて議会を閉じるという意味を持つ言葉なので、いずれも同義語ではないことが分かります。なお、解散も延会も葬儀で使用されることはほとんどなく、葬儀に関連するのは散会のみとなるので注意しましょう。
散会のタイミング
順番は前後しますが、火葬、初七日法要、精進落としなどの一連の儀式を行った後に、喪主の挨拶を経て散会という流れになります。喪主は葬儀の一連の流れが終了したタイミングを見計らって挨拶を始めましょう。
散会という言葉の使い方としては「本日はこれにて散会とします」などが一般的ですが、葬儀を締める言葉としては合わないため、「この場をお開きとさせていただきます」などが適しています。
また近年は精進落としを省略して散会という形を取る方が増えているため、精進落としを行わない場合は散会のタイミングがずれるので注意しましょう。
なお、精進落としに関して詳しく知りたい方は下記をご覧ください。
精進落としとは?出す料理や意味・マナーを解説!当日の流れや挨拶も
告別式帰りにお清めが必要な理由
お通夜・告別式後に、自宅に入る前のお清めとして塩をまく風習がありますが、なぜお清めを行う必要があるのか気になる方も多いのではないでしょうか。ここからは葬儀後にお清めが必要な理由を詳しく解説します。
邪気を払うため
葬儀後にお清めを行う一つの理由として挙げられるのが、邪気を払うためです。元々「葬儀に参列すると穢れ(けがれ)・不浄を持ち帰る」という神道に基づく昔からの言い伝えがあります。そのためお通夜や告別式の後は塩をまき、体を清潔にしてから自宅に入るという風習が今もなお受け継がれています。
お清めの塩は元々は神道式の葬儀で用いられていましたが、日本では神道と仏教の風習が混ざりあう傾向があるため、仏式の葬儀でも同様にお清めの塩が用いられるようになりました。
ただし浄土真宗のようにお清めをしない宗派もあるので、お清めの有無に関しては自分の宗派の教えをもとに考えるのが良いでしょう。
区切りをつけるため
「故人との別れに区切りをつけて日常に戻る」というのも葬儀後にお清めが行われる理由の一つです。特に遺族は、故人が亡くなってからすぐに葬儀の準備やさまざまな手続きなどに追われるため、体力的にも精神的にも疲弊しています。
お通夜や告別式の後にお清めをすることは精神的な不浄を手放し、元の生活に戻るために重要な意味を持っているのです。
お清めの正しい作法
お清めには正しい作法といくつかのマナーがあります。
塩をまくタイミングは、お通夜や告別式から帰宅して自宅の敷居をまたぐ前が一般的とされています。地域によっては乗用車に乗る前にお清めするケースもあるので、不安な方は葬儀社や同じ地域の方にあらかじめ聞いておきましょう。
塩をまく部位は胸から始め、その後背中、肩、足という順番で塩をまいていきます。塩をまいた後は、入り口を超える前に地面に落ちた塩を踏みます。また精進落としを料亭やレストランで行う場合は、入店する前にお清めの塩をまく場合もあります。その際は、細かい作法・マナーを意識して行いましょう。
まとめ
葬儀の散会とは、葬儀・供養の全ての過程を終えて参列者が帰宅するという意味で使用されている言葉です。散会は葬儀の一連の流れが完了したタイミングで行い、一般的には初七日法要または精進落としの後に喪主の挨拶を経て散会となります。
特に初めて喪主を務める方は、散会まで円滑に進められるようにサポートの手厚い葬儀社を選ぶのがおすすめです。
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