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閉眼供養とは?意味や墓じまいの流れ、注意点まで分かりやすく解説

閉眼供養とは?意味や墓じまいの流れ、注意点まで分かりやすく解説
閉眼供養とは?意味や墓じまいの流れ、注意点まで分かりやすく解説
作成日:2025/07/29 最終更新日:2025/07/29

閉眼供養(へいげんくよう)は、仏壇や位牌、お墓などに宿るとされる故人の魂を仏の世界へ送り出す仏教の儀式です。

この記事では、閉眼供養の意義から墓じまいを行う際の一連の流れ、そして儀式を進める上での注意点までを分かりやすく解説します。墓じまいや仏壇の整理をお考えの方、ご先祖様への敬意を込めた供養を進めたいという方は、ぜひ参考にしてください。

閉眼供養とは?

仏壇やお墓、位牌などを供養する「閉眼供養」は、仏教における儀式の一つで、故人とのつながりに心の整理を付ける意味でも、多くの方が執り行っています。ここでは閉眼供養の意味や必要性を詳しく見ていきましょう。

閉眼供養の意味

閉眼供養とは、仏壇や墓石、位牌、仏像などから「魂」を抜くために行う儀式を指します。日本の仏教では、供養の対象物に故人の魂が宿るとされており、処分や移動をする際にはその魂を丁寧に送り出すことが重要とされています。

この儀式は「魂抜き」や「お性根抜き(おしょうねぬき)」「御魂抜き(みたまぬき)」とも呼ばれており、地域や宗派によって表現が異なるのが特徴です。

なお、これとは対照的に仏の魂を迎え入れて安置する儀式を「開眼供養(かいげんくよう)」と言います。新しくお墓を建てたり、仏壇を迎え入れたりする際に行われます。

閉眼供養の必要性

閉眼供養は仏教の教えに基づいた儀式であり、故人に対する敬意を表すとともに、残された人々が心の区切りを付ける大切な機会でもあります。ただし法的に義務付けられているわけではなく、あくまでも宗教的・精神的な意味合いを持つものです。

宗派によっては、閉眼供養を必要としない場合もあります。例えば浄土真宗のように、「お墓に魂は宿らない」という考えを持つ宗派では、閉眼供養そのものを行わないケースも見られます。また無宗教である場合や、墓石や仏壇を物として扱う考え方を持っている場合、必ずしも閉眼供養を行う必要はありません。

それでも多くの方が閉眼供養を行うのは「供養する」という行為自体が心の支えとなり、精神的な安心感をもたらしてくれるからです。

なお、石材店によっては閉眼供養をしないと不説法と見なされ、墓じまいを受け付けないケースもあるので注意しましょう。

閉眼供養が必要なケース

閉眼供養は全てのケースで必ずしも必要というわけではありませんが、故人や先祖への敬意を示す意味でも、多くの場面で行われています。ここでは具体的にどのような状況で閉眼供養が必要になるのかを詳しく解説します。

仏壇や位牌を処分・移動する場合

引っ越しや家の建て替え、または家族構成や生活スタイルの変化によって仏壇や位牌を移動したり処分したりする場合は、それらに宿っているとされる魂をきちんと送り出す閉眼供養が求められます。

魂を抜かずに処分したり移動したりすると、故人や先祖への不敬とされるため、慎重な対応が必要です。長年守ってきた仏壇を手放す際には感謝の気持ちを込めて供養することで、心の整理にもつながります。

特に位牌は故人の依り代とも言われています。位牌の役割や準備に関して詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。

>>位牌とは?何の役割がある?種類や料金相場を解説

墓じまい(改葬)をする場合

お墓を別の場所に移す改葬や、承継者がいないなどの理由でお墓を撤去する墓じまいを行う際にも、閉眼供養は欠かせません。お墓に宿っている魂を抜き、ただの「石」に戻すという意味合いがあります。

納骨されている遺骨を取り出す前に、僧侶により正式に魂抜きをしてもらうのが一般的な流れです。また墓石の撤去だけではなく、墓地をリフォームしたり整備したりする際にも一時的に閉眼供養を行うケースがあります。

位牌や仏像などの供養

位牌の多くは、三十三回忌を一つの区切りとしてお焚き上げを行って供養を終えるのが一般的です。

その際は、閉眼供養を行い魂を抜いた上で処分します。先祖代々の位牌がある場合、新しく位牌を作った際に古い位牌を合祀(ごうし)することがありますが、古い位牌に対してきちんと閉眼供養を行わなくてはなりません。

仏像についても注意が必要です。仏像は単なる装飾品ではなく、制作時に彫り師が魂入れを行うため信仰の対象とされます。日々祈りを捧げる対象である仏像を処分するには、必ず閉眼供養を行うのが礼儀とされています。

一方で、遺影は基本的に開眼供養を行わないため、閉眼供養も不要です。ただし遺影にも魂が宿っていると感じる方が魂抜きを行うのは問題ありません。

閉眼供養の流れをご紹介

閉眼供養を執り行うに当たっては、まず家族や親族の間でしっかりと話し合い、全員が納得した上で今後の段取りを決めることが大切です。ここでは実際に閉眼供養を進める際の具体的な流れをご紹介します。

僧侶への依頼

閉眼供養に向けた準備として、僧侶に依頼することから始めます。すでに菩提寺がある場合は宗派に応じて連絡を取り、供養の依頼を行いましょう。閉眼供養は宗派ごとの作法や考え方に基づいているため、内容を僧侶へ確認しておくのがおすすめです。

菩提寺がない場合は、葬儀社や霊園などを通じて紹介してもらいます。いずれの場合も、遅くとも供養を行う日の2週間前までには依頼を済ませておきましょう。

ただし墓じまいは菩提寺との「離檀(りだん)」、つまり檀家を離れるという意味であり、寺側にとっては必ずしも歓迎される儀式ではありません。長年にわたりお世話になった感謝の気持ちを伝え、失礼のないよう丁寧な対応を心掛けましょう。

菩提寺と良好なお付き合いをするには、菩提寺の意味を把握しておく必要があります。詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。

>>菩提寺とは? 意味・役割・関係性からトラブルまで徹底解説

日程の調整

僧侶への依頼とともに、供養の日程を調整します。僧侶のスケジュールをはじめ、石材店などの関係業者とも連絡を取り、全員の都合が合う日を選びましょう。閉眼供養の日取りとしては命日や四十九日、百か日など仏事にちなんだ日にするのが一般的で、縁起担ぎとして仏滅や友引は避ける傾向があります。

また寺院の繁忙期であるお盆やお彼岸、年末年始はスケジュールが立て込みやすく避けた方が無難です。さらに梅雨時期や豪雪地帯の冬季は、地面がぬかるみやすく石材店の作業が困難になるケースも考えられるため、できるだけ季節や天候にも配慮して日程を決めましょう。

参列してもらいたい方に連絡する

日程が決まったら、参列してもらいたい親族や関係者へ早めに連絡を入れます。一般的には家族や近しい親族、お墓参りに来てくれるような関係の方々が参列の対象となります。日程や場所、集合時間などの基本情報に加えて、服装も事前に伝えておくと親切です。

服装に関して家族や親族だけの小規模な供養であれば、礼服ではなく平服(地味な私服)で問題ありません。ただし僧侶に対する礼儀も考え、以下のマナーを守りましょう。

  • 服装は平服、黒や紺、グレーなど落ち着いた色の服装を選ぶ
  • 派手なアクセサリーや華美な装飾は避ける
  • 肩や肌の露出は控える
  • 髪が長い方は一つにまとめる

供養の場にふさわしい配慮を心掛けましょう。

お墓の掃除

供養の前は、できれば前日に掃除を済ませておくのが理想ですが、当日に行っても問題ありません。雑草を取り除いたり、墓石を柔らかい布やスポンジで丁寧に磨いたりして、故人を迎える場を整えましょう。清掃は供養の気持ちを表す行動の一つでもあります。

当日の準備

供養当日は、必要な持ち物を忘れずに用意して臨みます。持ち物とは仏具や線香、お布施や供花(きょうか)、お供え物などのことです。一般的に仏教で基本とされる「五供(ごくう)」を意識して準備すると良いとされています。

  • 香(こう):線香や抹香で、香りを供える
  • 花(くげ):供花として、季節の花や故人が好んだ花を供える
  • 灯(とうみょう):ローソクなどで明かりを供える
  • 飲食(おんじき):故人の好きだった食べ物や果物などを供える
  • 水:清らかな水を供える

ただし宗派や寺院によってお供え物のルールや慣習が異なる場合もあるため、事前に葬儀社や菩提寺に確認しておくのがおすすめです。僧侶が来られるときは、開始時間に遅れないように準備を整えておきましょう。

閉眼供養の読経・作法

閉眼供養では、僧侶による読経が行われます。読経は対象物に宿るとされる魂を仏の世界へと送り返す大切な儀式であり、供養の中心となる時間です。

参列者は焼香や合掌を通じて、感謝の気持ちや祈りを捧げます。読経が終わると僧侶から「これで魂が抜かれました」と説明され、閉眼供養は完了となります。

もし墓じまいを同時に行う場合は、閉眼供養を終えてから納骨されている遺骨を取り出す流れになります。遺骨の取り出しは遺族自身で行うことも可能ですが、不安であれば石材店に依頼しましょう。その後の墓石の撤去工事は石材店に一任でき、家族が立ち会う必要はありません。

会食

閉眼供養後には、参列してもらった親族と交流の場として会食を設けることもあります。普段なかなか会えない親族が集まる良い機会となりますが、必ずしも会食を行う必要はありません。

会食は自宅や料亭、ホテルの会場などで開催するのが一般的です。故人をしのぶ場なので、派手な宴会のような雰囲気は避け、落ち着いた雰囲気の中で食事できる場所を選びましょう。

閉眼供養後の対応

閉眼供養が無事に終わった後は、「そのまま処分して終わり」というわけではありません。新たな供養場所や遺骨の扱いなどを考える必要があります。以下に閉眼供養後に行う主な対応をまとめました。

  • 新しいお墓を建てる
  • 納骨堂に安置する
  • 永代供養にする
  • 散骨・樹木葬を行う
  • 手元供養にする

遺骨を移動するときに考えられるのは、新しいお墓を建てて供養する、屋内に遺骨を安置できる納骨堂で供養する、お墓を寺院や霊園に管理を任せて永代供養するなどの方法です。他にも自然へ回帰させる散骨・樹木葬などがあります。

遺骨の一部、または遺灰を自宅に保管し供養する手元供養という方法も考えられるでしょう。近年はミニ骨壺や遺灰を納めたアクセサリーなど、さまざまなサービスが提供されています。

宗派ごとの違い

仏教には多様な宗派が存在し、それぞれの教えや儀式には独自の特徴があります。閉眼供養についても、その考え方や具体的な作法は宗派によって異なるので注意が必要です。以下では、代表的な宗派の違いをご紹介します。

浄土真宗の場合

浄土真宗においては、一般的に言われるような閉眼や魂抜きという概念がないとされています。浄土真宗の教えでは、亡くなった方はすぐに極楽浄土へ往生すると考えられており、仏壇や墓石に故人の魂が宿るという捉え方をしていません。

従って閉眼供養を行う代わりに、これまでお世話になった仏壇や墓石への感謝の気持ちを込めた読経を行うのが一般的です。浄土真宗で閉眼法要に相当する儀式は「遷仏法要(せんぶつほうよう)」と呼ばれ、独自の形式で執り行われます。

その他の宗派との違い

一方、曹洞宗や真言宗、日蓮宗をはじめとする多くの宗派では、仏壇や位牌、墓石などに故人の魂が宿ると考えられており、閉眼供養は大切な儀式と位置付けられています。

これらの宗派では、僧侶による読経や供養を通じて対象物から魂を抜き取る儀式が執り行われますが、読経の内容や作法、供え物など、儀式の細部に関しては宗派によって違いが見られます。閉眼供養を執り行う際には、菩提寺や僧侶に事前に確認し、宗派の作法に則って儀式を進めることが大切です。

閉眼供養に必要なお布施の費用相場

閉眼供養を執り行うに当たり、僧侶へのお礼としてお渡しするお布施は、儀式を円滑に進める上で大切なポイントです。ここではお布施の費用相場、その他に必要な費用を解説します。

お布施の相場は3万円から

閉眼供養のお布施の一般的な相場は、3万〜10万円程度とされています。この金額は地域や寺院との関係性、儀式の規模などによって大きく変動し、一概にはいえないため事前に菩提寺や依頼する寺院に直接確認しておくと確実です。

またお布施とは別に、会場までのお車代や会食に僧侶が参加されない場合の御膳料も考慮する必要があります。お車代の相場は5,000〜1万円程度、御膳料の相場も同等の金額が一般的です。

墓じまいにかかる費用や相場を詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。

>>墓じまいから散骨までの費用はどれくらい?墓じまい後の供養についても解説

お布施の書き方・渡し方のマナー

お布施を包む袋は、水引が付いていない白無地の封筒で、「御布施」と印刷されたものが一般的です。

市販の封筒の多くはすでに「御布施」と印刷されていますが、自分で用意する場合は表書きの上部に「御布施」と毛筆などで丁寧に書きましょう。下部には、施主である自分の苗字、またはフルネームを記載します。

お車代や御膳料が必要であれば、それぞれ別々の封筒を用意し、表書きには「御車料」「御膳料」と記載します。お布施を渡す際には、袱紗(ふくさ)に包んで持参し、僧侶に対して失礼のないように両手で差し出すのがマナーです。

お布施の準備や渡すタイミング、マナーを詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。

>>お布施にダメな金額は?相場や書き方、渡し方のマナーを解説

まとめ

閉眼供養は、仏壇やお墓、位牌などに宿るとされる魂を抜き、故人への感謝と敬意を込めて送り出す大切な仏教儀式です。宗派や家族の考え方により対応はさまざまですが、心の区切りとして行うことで気持ちの整理にもつながるでしょう。

閉眼供養や墓じまいをご検討の方は、豊富な実績を持つ株式会社サン・ライフへご相談ください。あらゆる疑問を解消し、滞りなく供養できるよう丁寧にサポートいたします。

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